動物園に居るはずのない生物が、名古屋市東山動植物園で激写された。

それが、この生物である。

光沢のあるごつごつした黒い皮膚、ギョロリとした恐ろしい目、むき出しの鋭い牙。

えっ、東山動植物園って、ゴジラを飼育してるんですか!?

2024年6月9日にこの衝撃的な1枚をX上に投稿したのは、XユーザーのNatsu(@N_utakata_photo)さん。

記者が本人に取材したところ、写真に写っているのは......同園の黒色ジャガー「マヤ」ちゃんだという。

「完全に一致」「紛れもなくゴジラw」

Natsuさんが東山動植物園を訪れたのは6月上旬のある暑い日。

23年10月下旬に一般公開が開始された新ジャガー舎(北園内)に初めて立ち寄ると、マヤちゃんがプールで泳ぎ、来場者を魅了していたという。

はじめは顔をあげて泳いでいたが、その内におもちゃのブイでスイッチが入ったのか、勢いよくプールに飛び込む様子も見せ始めた。

Natsuさんは必死にブイを追いかけるマヤちゃんの姿を捉えようとカメラを構え、そして撮影されたのが、話題の「ゴジラ」である。

その姿にはX上で5万3000を超えるいいね(18日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「完全に一致」
「紛れもなくゴジラw」
「デザインにネコ科が入ってると思ってたけどまんまだったとわ・・・」
ゴジラって割と哺乳類的な顔立ちなのよね。造形的には狛犬とか獅子に近い」

ジャガーは水の中にいる時、いつもこんな恐ろしげな表情をしているのだろうか?

Jタウンネット記者は15日、東山動植物園を管理する東山総合公園に話を聞いた。

水の中で目を開き、歯を食いしばる理由は・・・

同園の管理課によると、ジャガーは犬かきのように泳ぎ、水に潜って狩りをする。だから、水中で目が明いているのだという。

「写真は、水の中でおもちゃにじゃれていた様子だと思います。水の中では息を止めていると思うので、写真のような歯を食いしばっている姿をよく見ます」

ジャガーは犬かきのように泳ぎ、水に潜って狩りをするので目を開けているとのこと。

また、今回の写真のような光景はよく見るのかと聞くと

ちなみに、東山動植物園の新ジャガー舎の温水プールの深さは、ジャガー舎としては日本一。ネコ科では珍しく泳ぎが得意なところを観察できるようになっている。

また、屋外運動場ではネコ科特有の三次元的な動きも見ることができる。

斜面の立地を生かした岩場を駆け上がったり、水辺でくつろいだり、プールに飛び込んだり、その中を泳いだり。ジャガーの様々な面を観察できる、ジャガー好きにとってはたまらない場所のようだ。

そこで暮らすマヤちゃんは21年8月18日に神戸市立王子動物園で生まれた2歳のメス。ジャガー舎のオープンに合わせてお披露目された。人懐っこい性格で、人に近づくこともあるんだとか。

だからと言ってマヤちゃんとのコミュニケーションを求めてガラスを叩いたり、驚かせたりするのはNG。動物園からの注意事項をよく読んでその姿を観察させてもらおう。

ちなみに同園本園の肉食小獣舎には黄褐色ジャガーのアスカちゃんもいる。2頭の違いを見比べてみるのも、楽しそうだ。

名古屋市東山動植物園

所在地:〒464-0804 名古屋市千種区東山元町3-70
休園日:月曜日(国民の祝日または振替休日の場合は、直後の休日でない日)、12月29日〜1月1日
公式サイト:https://www.higashiyama.city.nagoya.jp
来園時の注意事項:https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/01_annai/01_05chuui/