東京都知事選で立候補者多数のため枠が不足し、掲示板の外側にポスターを貼るためのクリアファイル=20日午後、東京都新宿区

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 20日告示の東京都知事選で候補者が過去最多となり、ポスターを張る掲示板(約1万4000カ所)の枠が足りなくなったとして、都選挙管理委員会は同日、既設の掲示板に不足分の枠を補うため、一部候補者に増設してもらう方針を決めた。

 通常掲示板は選管側が設置するが、苦肉の策をとった。必要な資材は選管が用意する。

 都知事選を巡っては、都選管は1カ所48人分のポスターを張れる掲示板しか確保していなかった。告示日前日までに54人の立候補予定者が事前審査を終了し、最終的に56人が立候補の届け出を済ませた。

 自前で掲示枠を増設する必要があるのは、届け出順が49人目以降の人。48番目までの候補者は、既設の掲示板に自身のポスターを張れる。候補者によってポスター掲示の扱いに差が生じるが、都選管は不公平は生じていないとしている。

 自分で設置する候補は、都選管から渡されたクリアファイルや画びょう、粘着テープを使い、木製の掲示板の枠外に貼り付ける。必要に応じて補強材のアルミ合金板を後日配布するが、この場合、ポスターを張った後に改めて補強作業を行うため、枠を足した掲示板全てを回る必要が出てくるケースも想定される。

 増設作業をすることになった候補の一人は「ハンデを付けられているようなものだ」と不満を漏らしていた。