南シナ海のアユンギン礁(セカンド・トーマス礁)で、中国の海洋進出を阻止する目的でフィリピン海軍が意図的に座礁させた戦車揚陸艦「シエラマドレ」(2023年3月9日撮影、資料写真)。(c)JAM STA ROSA / AFP

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【AFP=時事】フィリピン軍は19日、同国が実効支配する南シナ海(South China Sea)のアユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)付近で17日に海軍の船舶に中国船が衝突した件で、中国海警局の隊員がフィリピン側のボートに乗り込み、乗組員1人が重傷を負っていたことを明らかにした。

 フィリピン軍西部方面司令部の司令官、アルフォンソ・トーレス(Alfonso Torres)少将は、この一件について初めて公式に会見を行い、「中国海警局の隊員が不法にわが軍の複合艇(硬式ゴムボート)に乗り込んできた」と述べた。

 さらに、海軍の船内から銃を奪われたと公表した。

 銃は船内に保管されていたもので、17日に中国と対立した際にフィリピン側の兵は銃を取り出さないよう指示を受けていたという。

【翻訳編集】AFPBB News

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