本拠地カージナルス戦を行ったドジャース【写真:ロイター】

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ESPNでの全米中継で起こった事件とは

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手が「2番・指名打者」で先発出場した3月31日(日本時間4月1日)の本拠地カージナルス戦で珍事が起こった。米スポーツ専門局「ESPN」で全米中継された一戦。ドジャースのエンリケ・ヘルナンデス内野手が守備中にマイクをつけて放送席と会話していたが、聞こえてはいけないはずの音声が拾われ、「初めてのこと?」と米国を騒然とさせている。

 はっきり聞き取れてしまった。3回のカージナルスの攻撃中。三塁を守る「キケ」ことエンリケ・ヘルナンデスはマイクをつけ、放送席と会話を交わした。ESPNでは定番となりつつある「Mic’d up」と呼ばれるファンサービス。しかし、中継ではヘルナンデスでも放送席の人間でもない声が投球間に何度も聞こえてきた。どうやら球種を告げる電子機器「ピッチコム」の音声のようだ。

「チェンジアップ」などと、これから投げる球が視聴者に事前に告知される異例の事態。全米野球記者協会員のエリック・スティーブン記者も自身のXで「ESPNでmic’d upしている選手が装着したピッチコムが聞こえるのはこれが初めて?」と注目。X上の米ファンも「中継でピッチコムが聞こえるのは理想的ではないな」「こんなの聞いたことがない」「馬鹿げているよ」などと騒然としていた。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者がXに記したことによると、ピッチコムの機器はヘルナンデスの帽子の右側に装着されており、マイクはユニホームの中央上部につけられていたという。同記者は「ボリュームがマックスまで回されていたに違いない」と推測していた。

(THE ANSWER編集部)