イーロン・マスク氏は、X(旧Twitter)をSNSではなく「金融取引を含めてなんでもできるアプリ」にしようとしていることが知られています。その動きに合わせる形で、サウスダコタ州など複数の州において、送金サービスを行う事業者としてのライセンスを取得していることがわかりました。

X (Twitter) Obtains Money Transmitter License As Elon Musk Moves Toward Crypto Payments - TheStreet Crypto: Bitcoin and cryptocurrency news, advice, analysis and more

https://www.thestreet.com/crypto/innovation/elon-musk-x-twitter-get-money-transmitter-license-in-move-to-crypto



X is now licensed for payment processing in a dozen US states | TechCrunch

https://techcrunch.com/2023/12/05/x-is-now-licensed-for-payment-processing-in-a-dozen-u-s-states/

イーロン・マスク氏はかねてから金融プラットフォームを中心として「すべてを備えたサービス」を作りたいという思いがあり、2022年10月のTwitter買収はスーパーアプリ「X」の誕生へ加速するものだと主張していました。マスク氏が2023年7月、TwitterをXに改称したのも、金融取引もできるアプリの名前に「Twitter」はふさわしくないという考えからです。マスク氏が「X」にどれだけ強い思いを抱いているのかは以下の記事にまとめています。

「X.com」はもともとどのようなものだったのか? - GIGAZINE



マスク氏は従業員に向けて、Xを「銀行や証券会社に代わりになる、金融の中心的アプリにする」という計画を明かしています。

イーロン・マスクが2024年末までにX(旧Twitter)を銀行や証券会社の代わりにすると従業員に語る - GIGAZINE



「金融の中心的アプリ」になるためにXが送金サービス事業者のライセンスを取得した州は、これまでにアリゾナ、ジョージア、アイオワ、メリーランド、ミシガン、ミシシッピ、ミズーリ、ニューハンプシャー、ロードアイランドの9州があり、2023年11月27日にサウスダコタ、11月28日にカンザス、11月29日にワイオミングでもライセンスを取得しました。

この情報はニュースサイトのThe Streetが報道したもので、マスク氏は追認する形で「前進中」と一言投稿しています。



なお、マスク氏はこれまで、自らが手がけるX、テスラ、SpaceX、Neuralinkにおいて仮想通貨のトークンを発行する予定はない旨を公言していますが、一方でXに仮想通貨を扱う機能を統合する可能性については否定しておらず、実際に、仮想通貨を扱えるようになる可能性があるのではないかとThe Streetは指摘しています。