土石流をCGで再現 広島土砂災害「伝承館」が開館 広島市
2014年の広島土砂災害で被災した安佐南区の八木地区に災害の記憶を伝える伝承施設が開館しました。
2014年の広島土砂災害では、未明に安佐北区と安佐南区を集中豪雨が襲いました。1時間で120mmを超える猛烈な雨が降り、関連死を含む77人が犠牲となりました。
広島土砂災害から9年。50人を超える人が犠牲となった八木地区に災害の記憶を伝える伝承施設が開館しました。管理運営していくのは9年前に被災した人たちです。
伝承館では被災した人の体験を基にCGで再現された土石流の映像を見ることができます。
八木地区で被災(82)「すごく思い出して心が痛い。(土石流のCGは)びっくりです逃げようがないです」
熊野町在住(67)「自分もボランティアに参加させてもらった。こわさ、恐怖ですかね、思い出させてくれました」
伝えるだけでなく災害への備えもあります。中四国に初めて設置されたこの自動販売機は災害が起きたときに無料で飲食類を提供するほか、ダストボックスにはマスクや簡易トイレなど衛生用品を備蓄しています。
伝承館では被災者による講話や100種類を超える防災の体験学習が行われます。県内外の学校や企業などすでに約40団体から予約が入っていて、2日は兵庫県の消防団が訪れる予定です。
広島市豪雨災害伝承館 高岡正文館長「最大級の自然現象が起こっても命を守って生き延びる。豪雨があっても災害にしないそんな施設にしたいと思う」
月曜日や原爆の日などを除き午前10時から午後5時まで開かれています。