●撮影の合間も仲良くおしゃべり「好きな食べ物の話も」

女優の福原遥と深田恭子が、7月11日にスタートするTBS系火曜ドラマ『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜』(毎週火曜22:00〜)でW主演を務める。TBSドラマ初主演の福原と、『初めて恋をした日に読む話』(19)以来4年ぶりに同枠で主演を果たす深田。年の差を超えたシスターフッド(=女性の絆)を描く本作で初共演した2人が、互いの印象や本作での撮影秘話を語ってくれた。

福原遥と深田恭子

タイトルの“18/40”は主人公2人の年齢を表す。福原が演じる仲川有栖は、美術館の学芸員となって海外で活躍できるキュレーターになることを夢見る高校3年生の妊婦。一方、深田が演じる成瀬瞳子は、もうすぐ40歳になるビジネスパーソンで、アートとビジネスを繋ぐ仕事をしているアートスペシャリストだ。ひょんなことから出会った2人が築くかけがえのない絆と共に、訳あり男子たちとのラブストーリーも描かれていく。

――まずは、本作の出演が決まった時の感想から聞かせてください。

福原:自分がゴールデンのドラマで主演をさせていただけることがびっくりで、本当にうれしかったです。私は長女で昔からお姉ちゃんやお兄ちゃんがすごく欲しかったので、深田さんと、姉妹のような友達のような感じで支え合っていく役柄を近い距離感で演じられることがすごく楽しみでした。また、妊娠する役というのも驚きましたが、自分も考えさせられる作品だなとも思いました。私は今24歳ですが、周りがみんな就職したり、将来的にどういう人生を歩んでいこうかと考えたり、友達とも話したりしていました。人生の選択がたくさんある中で、どう生きていこうか、自分はどうありたいんだろうと、すごく考えさせられました。

深田:有栖と瞳子のような関係性は、なかなかないものだなと思いました。シスターフッドという言葉が日本ではなじみがないですよね。それで今はこういう関係性もあるんだと思ったり、2人の間に通ずるものがあったからこそ、そういう関係性が生まれたんじゃないかなとも思いました。また、瞳子のお仕事はアートのスペシャリストでギャラリストでもありますが、アートに関して私は全く知識がなかったので、今回アートの監修をしていただいている先生とお話しながら、アートの世界を勉強しています。

――シスターフッドがテーマになった本作ですが、お二人は姉御肌タイプか妹タイプかどちらでしょうか?

福原:私は長女ですが妹タイプです。姉御肌には本当になれないので、いつも誰かについていきますし、基本は人に甘えるタイプです。ドラマでご一緒した高梨臨さん、若月佑美さんと 3人ですごく仲がいいんですが、お姉ちゃん2人という感じなので、よく3人で集まっていろいろと相談に乗ってもらったり、会えない時もずっと連絡を取っています。

深田:私は年下タイプと思われがちで、お兄ちゃんがいそうとか言われるのですが、私は2人姉妹で妹がいるので、姉御というか、姉です。甥っ子がいますが、いまだに妹が一番かわいいなと思っちゃいます。面倒見がいいのかどうかはちょっとわからないのですが。周りの人に助けられていると常々思っています。



――今回、初共演した感想も聞かせてください。

福原:深田さんは優しいし、柔らかい方で、とても気さくに話しかけてくださいます。私は本当に深田さんのいろんな作品を昔から観させていただいていたので、雲の上の存在の方だと思っていましたが、こんなに話してくださるんだ! と思いました。いつも気にかけてくださる優しい先輩です。

深田:遥ちゃんはとにかく可愛らしいです。疲れているだろうにずっとニコニコしているので、それが微笑ましくて、いつも元気をもらっています。撮影の合間もずっとおしゃべりしていたりするので、楽しい時間ですね。好きな食べ物の話もよくしていて、お互いにおすすめし合ったお店にいつか一緒に行こうとか言っています。

福原: 一緒にご飯を食べたいです。焼き肉も行きたいし、深田さんは火鍋がすごくお好きということで、そこにも行ってみたいです。

――お二人は今回アートに触れる役どころですが、演じてみていかがですか?

福原:私はあまりアートを見てこなかった人生ですが、有栖は「クレー」の絵が好きなので、初めてちゃんといろいろと見させてもらいましたし、美術館にも行きました。絵もすごく魅力的ですが、その絵がいつ頃どんな気持ちで描かれたのかとか、クレー自身の生い立ちなども見ると、すごく面白いなと感じます。

深田:アートの世界って、誰がどう思うかだったりと、感覚的なものなので難しいなと思いました。全員が全員「これが好き」というのってなかなかないだろうし、自分的にはこれからそういうアートに出会えたらいいなと思っています。

●深田、福原のニュース検索「閲覧履歴は遥ちゃんばかり」



――有栖がアートに夢中になったように、お二人が最近ハマっているものについて教えてください。

福原:お家でできる「太鼓の達人」があって、 それにすごくハマっています。昔から、お祭りでよく和太鼓を叩いていたので、ゲームセンターに行ったら、太鼓の達人は絶対にやるぐらいすごく好きです。

深田:私は今、遥ちゃんのことばかり考えています。いつ一緒にご飯に行けるかなとか、お休みできたのかなとか。また、ニュースなどで検索すると出てくるので、私のニュースの閲覧履歴は遥ちゃんばかりです。

福原:うれしいです。ありがとうございます。

――有栖も瞳子もいろいろなことに心が揺れる役どころですが、今回、それぞれの役をどう受け止めて演じていますか?

福原:本当に今、模索中と言いますか、いろいろとお話をさせていただき、意見をいただきながらやっています。有栖は大人な考え方をしたり、何か大きなことが起きた時は18歳らしい部分が見えたりと、いろんな面を持った女の子だなと演じていて感じます。

今まで自分がやったことのない役柄で、クールな部分もありますが、柔らかい部分もあったりします。また、有栖は意外と、人に頼れないところがあり、強がっちゃうところもあるんだなとか、本当にいろんなものを持っている女の子だなって感じます。

――そうした中で、芯に持っておきたい部分はどんなところでしょうか?

福原:前向きに生きている女の子なので、そこはブレないようにしようと思っています。

――前向きである性格は、福原さんと同じでしょうか? それとも憧れますか?

福原:憧れますね。本当に有栖は強いなと感じます。とてもたくましく生きていて、かっこいいなと思います。



――深田さんは、瞳子を演じてみてどんな印象を受けましたか?共感した部分はありましたか?

深田:なかなか瞳子のような女性はいないと思います。あそこまでお節介を焼いてしまうのは私にはできないことだなとすごく尊敬します。相手の気持ちを考えてないわけではないのですが、瞳子は割と踏み込んでいく部分があり、かっこいい女性だと思います。あとは年齢的に考えることが同じだったりもします。これからどう生きていこうかと、この年齢で考えている人たちはいっぱいいると思うので、そういう点は視聴者の方に共感していただける部分があると思います。自分自身もこれからどうしようかなとか、これからの人生がどうなっていくのかなという思いもあります。

――最後に、このドラマやご自身の役としての見どころを聞かせてください。

福原:私自身も含め、すごく勇気をもらえる作品だなと思っています。瞳子さんと有栖がお互いに支え合いながら、困難や壁にぶち当たっていきます。でも、諦めないで進んでいけば、きっと前に進めるんだと、すごく背中を押してもらえるようなドラマになっているのではないかと。有栖としては、子どもを妊娠したけど、自分の夢も諦めたくないという中で、両立させるべく前に進んでいく、そんな力強さに注目して見ていただきたいです。

深田:2人の出会いから、誰がどんな選択をして、どういった人生を歩んでいくのかと。大好きなアートと関わって、今後どういう選択をし仕事をしていくのかが描かれていきます。様々な世代によっていろいろな悩みがあると思うので、きっと胸に刺さるんじゃないかなと。仕事をしながら子育てをするのはとても大変なことだと思っていて、私にはわからない世界ですが、そんな2人がどうなっていくのかを楽しみに見ていただきたいです。

■福原遥(ふくはら・はるか)

1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。2005年に子役としてデビューし、2009年よりNHK Eテレの子ども向け料理番組『クッキンアイドル アイ! マイ! まいん!』で主演を務め注目される。映画『女々演』(18)で映画初主演、『声ガール!』(18)で地上波の連続テレビドラマで初主演。ドラマの近作は『正直不動産』(22)、『今どきの若いモンは』(22)、連続テレビ小説『舞いあがれ!』(22〜23)など。映画の近作は『羊とオオカミの恋と殺人』(19)、『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜ファイナル』(21)など。水上恒司とのW主演を務める『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が2023年12月8日公開予定。

■深田恭子(ふかだ・きょうこ)

1982年11月2日生まれ、東京都出身。1996年、「第21回 ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞。1997年、ドラマ『海峡』で女優デビューし、1998年にドラマ『神様、もう少しだけ』で脚光を浴びる。2004年、映画『下妻物語』で第59回毎日映画コンクール主演女優賞を最年少で受賞したほか複数の賞を受賞。2009年、大河ドラマ『天地人』初出演し、2012年、大河ドラマ『平清盛』ではヒロインを務める。2015年8月、『100万回生きたねこ』で舞台に初挑戦。ドラマの近作は、『初めて恋をした日に読む話』(19)、映画化もされた『ルパンの娘』(19、20)など。

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