21日の債券市場で、先物中心限月6月限は続伸した。前日の欧米債高が支えとなったほか、この日に日銀が実施した4本の定例の国債買い入れオペは全体的に無難と受け止められ、需給安心感をもたらした。

 米国市場では20日に発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想を上回るなど、一連の経済指標を受け、米国の景気の先行きに対する慎重な見方が強まった。安全資産と位置付けられる国債に資金を振り向ける流れは円債市場にも波及した。

 日銀が21日午前に通告した中期、長期、超長期ゾーンを対象とする国債買い入れオペのオファー額は、4本とも前回と同額となった。買い入れ結果は「残存期間5年超10年以下」の応札倍率が1.99倍と前回(2.06倍)から低下するなど、無難との見方が優勢となり、円債相場の支援材料となった。

 先物6月限は前営業日比23銭高の147円71銭で取引を終えた。現物債市場で新発10年債利回りは同0.010%低下の0.460%をつけた。


出所:MINKABU PRESS