昨年末に芸名を改め話題沸騰の「でか美ちゃん」。改名後初となる楽曲『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』(配信限定シングル)が6月3日いよいよリリースとなった。


楽曲プロデュースは、でか美ちゃん自身も師匠と仰ぐ大森靖子が担当する。そんな、でか美ちゃんの気になる新曲は、なんとジャズ。


今回は難易度の高い新曲『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』にかける意気込みや、込められた思いを、でか美ちゃん自身にたっぷりと語ってもらった。


――まず楽曲がめちゃくちゃカッコ良く、でか美さんも見事にそれを歌い上げていてビックリしてしまいました!本格的でクールなジャズ楽曲となっていますが、楽曲の第一印象はいかがでしたか?

ありがとうございます!実は楽曲より先に歌詞を送ってもらっていたんです。

大森靖子さんが、私のことをちゃんと見てくれていて、それを書いてくれたんだなということが伝わり、もう歌詞だけで泣いちゃって…。

私のことをこういう風に見てくれていたんだなと凄く感動しました。

その後にメロが届いたんですが、大人っぽい本格的なジャズです!

正直にいうと「難しい曲をもらったな〜!頑張って歌わないと!」と気が引き締まる思いでした。


――やはり同じように「かなり歌唱の難しい楽曲」という印象を受けました。これまでのでか美さんにない歌い方や表現方法も詰まっています。レコーディングはいかがでしたか?

大森さんがディレクションをしてくださって、「こういう風に歌えばできると思うよ」という言葉通りにやってみると…、本当に出来るんですよ。

もうこの的確なディレクションには驚かされました。

なんだか、言われた通りにやったら出来るということの繰り返しで、難易度の高さに構えていたことが嘘のようにスムーズなレコーディングでした。

大森さんの教え方が上手過ぎるということが全てで、かなり楽しい時間になりました。

自分の中でも「私ってこういう声が出せるんだ」と新たな発見に繋がりましたし、可能性が広がりました。

私はほとんど自分で作詞作曲をしているので、歌毎の挑戦も手の届く範囲の挑戦になっていたところがあると思うんです。

大森さんが曲を書いてくださることによって、表現方法の広がりだけでなく、自分の中に眠っていた可能性が呼び覚まされたような気がしています。


――大森靖子さんのプロデュース力やディレクションスキルの高さが伝わりますね。大森さんとのやりとりで印象的なものはありましたか?

大森さんの言葉はどれも素敵で沢山あるんですけど、最近凄く嬉しかった言葉があるんです。

私は大森さんを師匠と仰ぐ中で、「大森さんの背中を見て育ってます!」という思いが強いんです。

大森さんから「こうしなさい、ああしなさい」と意見をもらうのではなく、大森さんの姿勢を見て学ぶというスタイルの弟子なんです。

その話を大森さんにした時、「勝手に育っていい弟子だな〜。慕ってくれる子が沢山いる中で、でか美は一番手がかからない。見て育ってくれるからいいよね〜」って言ってくださって!

これまで、大森さんが率いているZOCのような直属の弟子が羨ましいな〜という思いもあったりしたんですが、大森さんを見て勝手に学んでいくというスタイルが認めてもらえたような気持になったんです。なので、この大森さんから頂いた「勝手に育っていい弟子だな〜」という言葉は本当に嬉しかったですね。


――素晴らしい師弟関係ですね!そんな楽曲を引き立てるMVのアイデアは現状いかがですか?

実はMVは既に撮っているんです!

MVも信頼してる撮影チームにお願いしているので、かなりいい仕上がりになっています。

カッコイイ楽曲だけど、歌詞はでか美ちゃんありきの内容です。

なので、MVをシリアスにしてもちょっと違うよな〜と思っていたところ、撮影チームのみなさんが素敵なアイデアで、ちょうどマッチするように解決してくれました。

まだ具体的には言えないんですが、私の深層心理を描くようなMV演出になっています。

撮影は長丁場で大変でしたが、すごく楽しかったです!


――MV撮影は大変だったとのことですが、現場での出来事など言える範囲内で何かありますか?

家の中に嵐が吹き込んできて、新聞紙が顔にくっつくというシーンがあったんですが、普通に暴風雨が来ても新聞って顔にくっつかないんですよ。

なのでスタッフ全員で「こうすればくっつく!」「いやこうした方が!」って新聞紙を顔にくっつけるという変な技術がドンドン向上していくのが面白かったですね。


一同:

(笑)。


――裏話を聞くとさらにMVが楽しみになりますね!そんなMVはいつ頃公開予定なんでしょうか?

発売日の6月3日19時公開予定です。


――そうなんですか!是非このインタビュー記事とタイミング合わせる形でよろしくお願いいたします!

ありがとうございます!こちらこそよろしくお願いいたします!

――さて、話は少し戻りまして、昨年クリスマスには改名もありました。ここまでの反響や心境の変化いかがですか?

反響は凄く大きくて、これまでの私の芸能活動史上一番大きな反響です。

RT数やコメント数はもちろん、同業の子たちからも声をかけてもらったり、こんなに多くの方が気にかけてくださっているんだなと痛感しました。

改名の理由は複数あるんですが、前の名前を立場の弱い子に呼ばせたりするのが、ハラスメントっぽい気がしはじめて嫌だったんです。

その思いをハッキリ言ってみると、女性が社会で生きやすくする活動をしている方々から、「よくぞ言ってくれた!」という賛同のお言葉があり、賛同が得られて良かったなと思いました。

あとは、冗談半分で「仕事増えるんじゃないかな」なんて言ってましたけど、実際に仕事が増えているんです。

今まで20時台のバラエティ番組に呼んでもらえることなんてなかったので。

こういった仕事の幅の広がりは凄く嬉しかったですね。

本当に改名して良かったと思っています!


――お仕事増おめでとうございます!改名後は話題性のあるニュースが続きましたね!過去のネットでの嫌がらせ被害に関する記事が話題を集めました。改めてネットの情報との付き合い方などどのようにお考えですか?


インターネットには自分から発信出来るメリットがあるからというより、基本的には楽しいからやってるんですよね。SNSも同じくです。

イヤなことも多少あるんですが、そのイヤなことを言う人や、イヤな絡み方をする人をよく見てみると、大抵の原因は「ちゃんと読んでない」とか、「ちゃんと紐解いていない」というものなんですよ。

一部の発言の切り抜きだけを見て怒ってイヤなことを言っていたりするんですが、実際に発言の流れを見たりニュースを読んだりすれば、そんな意図で言っていないことがわかるのにって。

逆にちゃんと意見をくださる方には、「あ、私の言葉を真剣に聞いてくれているんだな」と感謝の気持ちがうまれます。

最近ではSNSやインターネットに「デメリットの方が大きい」という風潮の報道が多く見受けられますが、個人的にはまだまだ楽しいほうが大きいです!みんなで楽しく使えたらいいな。


――本当におっしゃる通りだと思います!ニュースで言いますと2月にはコロナ罹患ということもありました、当時を振り返られていかがですか?

幸い私は無症状だったんです。なので10日で復帰出来る感じだったんですけど、同じタイミングで罹患された方にコロナの症状があったんです。

なので大事を取って2週間休ませて頂きました。

もう、ヒマでヒマで。メンタルがやられました…。

正直、最初は「めっちゃテレビ見れるじゃん!好きな時間に寝て、好きな時間に起きられる!」って思ったんですけど、それも最初の2〜3日でした。

自分にとって人と会うこと、お仕事をさせて頂くことって、こんなに大事なことだったんだと痛感しました。

好きに寝て、好きに起きてたらダメになるなと感じ、逆に超健康な生活をしてやろうと、毎朝ラジオ体操をして必ず「ラヴィット!」(TBS・朝8時)を見る!という生活をしてました。

結局こういうメンタルが弱ってしまう時も、テレビやラジオ、アイドルといった好きなことに救われました。

やっぱり音楽やバラエティ番組は素晴らしいなと改めて感じますね。


――メンタルといえば、学生時代の鬱病告白も話題性になりました。でか美さんはどのような付き合い方を心がけていますか?

コロナの時は好きなものに囲まれて持ち直しましたが、なんと言っても「人を頼るのが大事」だと思っています。

高校生の時、友達に話を聞いてもらったりしたことが助けになりました。

でも、普段の愚痴は言えるけど、真剣な悩みが言えないタイプなので、もうちょうっと人を頼れるようになれればと思っています。

周りには恵まれていて、マネージャーさんにも調子が悪い時は言えるんです。

ただ、そういうことが出来ない、もしくは難しい人がいることも知っています。

なので、メンタルの病院に行っていいんだよ!と伝えたいですね。

風邪をひいたから病院に行こうくらいの感覚で、メンタルの病院に行けるような空気感が出来るといいですね。

――深いご意見ありがとうございます!それでは音楽に話を戻しまして、今回の「NEVER BE YOUR LITTLE GIRL」でのこだわりポイントを教えて下さい。

最初に歌詞をもらって泣いちゃうくらいの世界観ですし、大森さんが私に贈ってくれた音楽です。

これをちゃんと表現しようと、イントロからアウトロまでこだわり抜いたつもりです。

「NEVER BE YOUR LITTLE GIRL」の歌詞のように、器用に色々こなせているのに報われない、器用貧乏な人っていっぱいいると思っています。

「みんなのサポート役、イヤじゃないけど…、寂しいなぁ」そんな気持ちを乗せて歌うようにしています。

あとは大人っぽいジャズ楽曲ですので、大人の魅力が出せるようにこだわっています。


――「不器用したいな」という印象的な歌詞にちなみまして、ご自身で「不器用だな」あるいは、「器用だな」と感じたエピソードがあれば教えてください。

私には変なスイッチがあって、でか美ちゃんでいる時間、例えば今のような取材の時は自分のことを話したり、MCの時であれば周りを支えたりすることが得意でいられるんです。

ところが、注目度ってそういう器用に平均点を稼げる人ではなく、ずっと0点だったのに1か所で200点叩き出せる破天荒な人に持って行かれちゃうじゃないですか。

そんな時やっぱり、「自分の方が平均点高いはずなのに…」って寂しく思っちゃうんですよね。

私のそういう所を大森さんが見てくれた歌詞を象徴する部分が、この「不器用したいな」なんです。

この器用貧乏とは真逆で、でか美ちゃんのスイッチがオフの時間は…、本当に不器用なんです!。

電車の中や、家で家事をしている時間なんかは不器用な面の方が多くて、乗り換えとかもすぐに間違えちゃうんですよ。

なので、実は生活面や一人の人間として見てみると、かなり不器用な面があります!。


――全然そんな風に見えない所が既に器用なのかもしれませんね!それでは最後になりますが、視聴者に向け「NEVER BE YOUR LITTLE GIRL」の魅力や聞き所をよろしくお願いいたします。

ジャズな大人なメロディにあわせて、一人の人間としての寂しさや苦しさを歌っています。

それでも最後は前向きになれる楽曲に仕上がっています。

私みたいに器用貧乏な人は本当に多いと思うので…、是非とも中間管理職の方に聴いて頂きたいですね!


一同:

(笑)。


『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』を聞いて、私みたいな感じの普通の人が好きなことをやって頑張ってるんだから、自分も頑張ろうかなみたいな感じで、元気になって頂けると嬉しいです!