バーナーなしでも焦げ目は作れる!「秋いちじくのクリームブリュレ」【中川たまさんの果物大百科!vol.4】

旬の秋いちじくを味わう!中川たまさんの果物レシピ

酸味と甘さが上品で、多様な味わい方ができる秋いちじく。本連載では果物料理を得意とする料理家の中川たまさんに、秋いちじくのおいしい食べ方を教わります。

これまで秋いちじくを使ったおかずレシピをお届けしてきましたが、最終回はデザート。とろりとなめらかなカスタードと、焦がしカラメルがおいしい秋いちじくのクレームブリュレをご紹介します。

「最後の締めとしてスイーツを紹介したく、選んだのがこちらのブリュレ。卵とミルクの味わいは、子供も大人もホッとする組み合わせです。いちじくのおいしさは大人になってから分かるという方も多いですが、このレシピなら子供でもよろこぶはず。食後のデザートやティータイムのスイーツとして、旬の味わいを楽しんでくださいね」

カラメルが香ばしい!秋いちじくのクレームブリュレ

調理時間:15分(※カスタードクリームを冷ます時間を除く)

「半分に切ったいちじくにカスタードクリームをのせ、砂糖をまぶして焦がすだけのシンプルなレシピ。カスタードやカラメルは少し面倒なイメージがありますが、コツを押さえれば失敗なく簡単に作ることができます。

いちじくは皮ごと使い、スプーンですくって食べるスタイルに。見た目がかわいらしく、手も汚さずにすみます」

材料(2人分)

・いちじく……2個
・砂糖(カラメル用)……小さじ4杯

〈カスタードクリーム〉
・卵黄……1個
・牛乳……100cc
・砂糖……20g
・薄力粉……8g
・バニラビーンズ(バニラオイル)……少々

作り方

1. 牛乳とバニラビーンズを鍋に入れ、沸騰直前まで火にかける

2. ボウルに卵黄と砂糖を入れてもったりするまで混ぜ、薄力粉をふるい入れてさらによく混ぜる

3. 2のボウルに1で温めた牛乳を少しずつ加え、よく混ぜる

4. 3をこして鍋に戻し、かき混ぜながら弱火にかけ、とろみがついてから30秒ほどかき混ぜ、火からおろす

5. バットに広げてぴったりとラップをし、あら熱が取れたら冷蔵庫で冷やす

6. いちじくを縦半分に切ってカスタードクリームをのせ、砂糖(カラメル用)をかける

7. バーナー、もしくは熱したフォークを砂糖にあてて焦がし、カラメル状にする

コツ・ポイント

1.カスタードは弱火で温め、もったりしたタイミングで火からおろす

「カスタードは、ヘラで持ち上げてもったり落ちるぐらいで火からおろします。強火で熱するとダマになりやすくタイミングを逃してしまうので、弱火で、絶えずかき混ぜながら仕上げてください」

2.熱したフォークやスプーンでカラメルを作る

「バーナーがないご家庭は、熱した金属製のフォークやスプーンでもカラメルを作ることができます。フォークの先端を直火で炙り、ふりかけた砂糖に軽く押し当ててジュワッとさせるだけ。簡単に甘くて香ばしいおこげができます。

熱するのは短時間で問題ありませんので、やけどにはご注意を。使用するのは変色しても良いフォークやスプーンをおすすめします」

今が旬!“秋いちじく”をいろいろな食べ方で味わいつくす

「クリーミーなカスタード、甘く焦がしたカラメル、プチプチとろっとしたいちじくの食感が楽しいブリュレ。カスタードはいろんな果物と相性が良いので、ほかの果物でも作ることができます。私のおすすめはパッションフルーツ。旬や気分に合わせて、さまざまな果物で試してみてくださいね」

全4回に渡ってお届けした、中川たまさんの秋いちじくのレシピ。どんな調理法にも合ういちじくは、おかずからおつまみ、デザートまでさまざまなアレンジが可能です。この連載を見てくださった皆さんの“いちじくの世界”が、少しでも広まったならとてもうれしいです。

取材・文/丸山夏名美
撮影/實重かおり(macaroni 編集部)