ラポルタ前政権下のバルセロナ「最悪の補強選手5名」

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先日行われたバルセロナの会長選挙。2003年から2010年までその座にあったジョアン・ラポルタ氏が再び当選することになった。

今回は、そのジョアン・ラポルタ氏がかつて会長を務めていた際に行った補強の中で最も失敗したといえる5名をピックアップした。

リカルド・クアレズマ

加入年:2003

移籍金:600万ユーロ(およそ7.75億円)

クリスティアーノ・ロナウドの次はクアレスマがブレイクする…と大きく話題を集めたポルトガルのアーティストは、600万ユーロ+ファビオ・ロッケンバックの貸し出しという条件でバルセロナへやってきた。

加入初年度で22試合に出場したものの、そのプレーは当時のバルセロナに求められるものとはかけ離れており、先発は10試合のみに留まった。そして終盤には右足の負傷で離脱し、2004年のU-21欧州選手権を欠場しなければならなくなるという不運にも見舞われる。

「ライカールトが監督をしている限りはプレーしない」と宣言した彼は、結局2004年にデコの取引の一部としてFCポルトへと送られ、そのままスペインを離れることになった。

アレクサンデル・フレブ

加入年:2008

移籍金:1500万ユーロ(およそ19.36億円)

シュトゥットガルトで大ブレイクを果たし、アーセナルではその鋭いドリブルで世界を沸かせた。ベラルーシ代表アタッカーのアレクサンデル・フレブは2008年にバルセロナへの移籍が決まった。

大きな期待を受けての加入であったが、彼はスペインにほとんど馴染むことができず。19試合に出場したもののそのほとんどはベンチスタートで、2009年3月にはバイエルン移籍の噂について聞かれ「自分はキャリアの頂点にありベンチで過ごしたくない。バイエルンに行きたい」と公言して話題になった。

ただバイエルンへの移籍は実現せず、古巣のシュトゥットガルト、バーミンガム・シティ、ヴォルフスブルクへと貸し出されたあと、フリーでロシアのクリリヤ・ソヴェトフへと移籍している。

ズラタン・イブラヒモヴィッチ

加入年:2009

移籍金:6950万ユーロ(およそ89.72億円)

インテルでプレーしていたイブラヒモヴィッチは、2008-09シーズンにセリエAで25ゴールを奪取して得点王を獲得。キャリアの頂点にあった彼は、その直後にサミュエル・エトー(2000万ユーロの価値)+4600万ユーロという額でバルセロナへ移籍。後にその取引には6950万ユーロが費やされたことが分かっている。

スーペルコパでデビューしたイブラはいきなり5-1の勝利に大きく貢献し、リーガの開幕戦から5試合連続でゴールを決める活躍を見せた。ところがそれからしばらくして徐々にベンチが定位置となり、ジョゼップ・グアルディオラ監督との確執も明らかに。

リオネル・メッシを重視した指揮官と反りが合わなくなったイブラはわずか1年でミランへと貸し出され、そのままイタリアへと完全移籍していった。

ドミトロ・チグリンスキー

加入年:2009

移籍金:2500万ユーロ(およそ32.27億円)

シャフタール・ドネツクで若くしてキャプテンを務めたチグリンスキー。UEFAカップで優勝を果たしたあと、2009年夏に2500万ユーロという移籍金でバルセロナへと加入した。

バルセロナでプレーした初のウクライナ人選手になったチグリンスキーは、そのボール配給能力と空中戦のスキルやフィジカルを兼ね備えるセンターバックとして高い評価を得たものの、グアルディオラ監督の信頼を得られずにほとんどの時間をベンチで過ごすことになった。

そしてわずか1年でシャフタール・ドネツクへと完全移籍することになった。その移籍金は1500万ユーロだったので、バルセロナにとっては1000万ユーロを溶かした取引だった。

ケイリソン

加入年:2009

移籍金:1400万ユーロ(およそ18.07億円)

コリチーバの下部組織で育成され、「NEXTロマーリオ」になるのではないかと高く評価された天才ストライカー。10代でトップチームに昇格してから2年で33ゴールを決めるなど輝かしい活躍を見せた。

2009年には名門パウメイラスに移籍してゴールを量産し続け、その夏にはバルセロナへの移籍が決定した。その取引額は1400万ユーロ+ボーナス最大200万ユーロに達し、当時20歳の若手に支払う額としては異例のものになった。

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そのシーズンにベンフィカへと貸し出された彼はわずか200分しかプレーせず、それからフィオレンティーナやサントス、クルゼイロ、コリチーバへとローン移籍を繰り返し、実績も作れないまま2014年に退団することになった。なお、2018年以降は所属クラブがない状態が続いている。