WBC中国代表の候補に上がっているブルース・チェン【写真:Getty Images】

写真拡大

2大会連続で金星「過去より戦力的に向上する可能性を秘めている」

 侍ジャパンが3月に挑む第4回WBC。2大会ぶりの世界一奪還へ向け、日本ハム・大谷、ヤクルト・山田ら強力メンバーをそろえているが、同じB組で1次ラウンド(R)で激突する中国も元メジャー監督が指揮を執り、“史上最強”メンバーで挑むようだ。MLB公式サイトが特集している。

 前回大会に続いて指揮を執るジョン・マクラーレン監督は、マリナーズ、ナショナルズで監督を務め、長年メジャーで指導者を務めてきた人物だ。

 記事では「マクラーレン監督はMLB経験者をロースターに加える可能性がある」と分析。ブルース・チェン(元ロイヤルズ)、バンス・ウォーリー(オリオールズからFA)、オースティン・ブライス(マーリンズ)、コルテン・ウォン(カージナルス)のメンバー入りが予想されるとした上で「過去の大会よりも戦力的に向上する可能性を秘めている」と“史上最強”になることを予測している。

 98年にメジャーデビューし、11球団で通算82勝のベテラン左腕チェンは2015年に現役引退を表明しているが、今大会もメンバー入りする可能性があるという。さらに、右腕のウォーリーは11年にフィリーズで先発として11勝を挙げ、右腕のブライスも昨季マーリンズでメジャーデビューした期待のホープ。「いずれもプロ選手としての経験を積んでいる」と評価し、加えて韓国プロ野球でプレーする代表候補・クォンについて、マクラーレン監督は「ゆくゆくはMLBでもローテーション5番手を任せられる」と能力を認めているという。

打線は厳しい戦力も「勝ち星を挙げる可能性は確かにある」

 中国は投手陣が最大の強みで、DeNA・筒香、日本ハム・中田ら役者がそろう日本打線が攻略できるかがカギとなりそうだ。一方で打線については「ウォンを除き、MLB経験者は皆無だ。得点を積み重ねていくことは難しいだろう」と記事では指摘している。

 指揮官は「チームにとっては勝利することが非常に大きな意味を持つ」と語っているという。とはいえ、09、13年は1次R敗退ながら、それぞれ台湾、ブラジルと格上を破る金星で2大会連続勝利をマーク。キューバ、日本、オーストラリアがそろうB組では初の2次R進出こそ困難としているが、「中国代表が勝ち星を挙げる可能性は確かにある」と記述している。

 日本は第3戦の3月10日に東京ドームで中国と対戦。第1、2戦で2次R進出を決められなければ、絶対に落とせない試合となり、プレッシャーも重くのしかかる。決して、格下だからと油断してはならない相手と言えそうだ。