韓国代表vs中国代表
本塁打を打った姜白虎（韓国）
ドラフト指名選手多数の韓国と今大会、強化合宿を行い、気合いの入れようが違う中国との一戦は、接戦となった。
まず先制したのは韓国代表。1回表、1番李政厚の三塁内野安打で出塁すると、その後、2番金盛閏の三塁犠打。一塁走者の李は三塁ががら空きなのを見て三塁へ進み、3番金亭俊の遊ゴロの間に1点を先制。さらに3回表には1番李の中前適時打で2対0とする。李は、あの李 鍾範（元中日）の息子である。父は「韓国のイチロー」と呼ばれるほど、バットコントロールに長けた選手だったが、息子も父親そっくりのプレースタイルで、すらりとした長身、巧みなバットコントロール、俊足。華やかさがある選手だ。そして7回表には2年生4番姜白虎の豪快な本塁打が飛び出す。181センチ90キロとガッシリ体型で、豪快な足上げ、フルスイング。韓国の門田博光といったところだろうか。貴重な体験ができているといえるだろう。
投手陣では2年生右腕の梁敞渉が140キロ近い速球とスライダーのコンビネーションで3回無失点、4回からは左腕・孫珠英が角度ある130キロ後半の速球で、2回5奪三振の力投を見せると、6回からは右サイドの朴治國が最速140キロのストレートとスライダーのコンビネーションで2回をぴしゃりと抑えると、8回からは4番手の高祏錫が右オーバーから常時135キロ〜140キロのストレートとキレのあるスライダーを投げ分け、2回3奪三振の力投で、振り逃げで1点を失ったが、3対1で勝利した。
この試合、中国の粘り強い試合運びが目立った。先発の曹正清が120キロ後半の速球、スライダー、カーブを丹念に投げ分けて打たせて取る投球。さらにバックも深く外野守備を敷いたり、内野手も速い打球に備えて後ろに備えたり、打者によってポジショニングを変えたりと中々組織的な野球を行っていた。
（文＝河嶋 宗一）
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