柏南vs柏中央
坂井（柏南）
選手権ベスト8入りした木更津総合の夏初戦の相手は柏南だった。1対2で敗れたが柏南のしぶとさに印象が残っている方も多いだろう。
今年もそんなチームを目指しているのかどうかを中村昭二監督に伺うと「いや今年の選手たちは前のチームの選手と比べると細かいことはできないんです。しかしBチーム時代から打っている選手が多く、単純な打力では上です」と語る。
確かに試合運びを見ると、柏南はこんなに打てるチームなのか！と驚くほど、1人1人のスイングの鋭さ、打球の速さが目につく。
まず2回表、一死満塁から1番大森の右翼線二塁打で2点を先制。さらに2番金本の適時二塁打で3点目、そして一死二、三塁から3番兎澤の犠飛で4対0とする。さらに5回表にも二死一、二塁から6番宮川の一塁強襲安打でさらに1点を追加し、5対0とする。さらに8回表にも二死二塁から3番兎澤の適時二塁打で6対0と点差を広げた。
とにかく打って、打って点をもぎ取るスタイルだ。しかし犠打失敗など細かい攻撃のミスも目立つ。中村監督はそこが課題だという。「これまでの試合を見ても、打力の高さで、一気に4、5点取ることが多い。それは1つの強みではありますが、そう簡単に出るものではない。ロースコアになった時に、細かい作戦ができるかも大事になります。そうなるとは今年のチームはまだ攻撃の引き出しが少ない。ワンパターンとなれば、相手投手は連打を浴びないように、長打を打たれないように工夫すればいい。打つだけで点を取るだけでは厳しいとみています」
それは指揮官だけではなく、主将の福崎も実感している。「まだバントの失敗が多いように実感します。そのため次の試合へむけて修正をしていきたいとおもっています」
やはりなかなか思うように点が取れないことが影響に出たのか、8回裏、柏中央は無死一、二塁のチャンスを作り、4番平山が左中間を破る適時二塁打でまず1点を還されると、5番内田の左前適時打で6対2。一死一、三塁から内野ゴロの相手に1点を返し、6対3とされる。最後、2番手の武川が登板し、125キロ前後の速球、スライダーでねじ伏せ、代表決定戦へ駒を進めたが、反省が残る試合内容だった。
中村監督は「まだ攻守で手探り状態が続いています。投手起用もまだこれから。当面は先発の飯田、そして武川の2人ですが、まだまだこれからです」選手起用もいろいろ試していく方針だ。5，6年前と比べると部員が多くなり、今日試合に出場したメンバーのほとんどがこの夏はベンチ外。力量の水準もだいぶ上がっている。このまま実力を伸ばせば、実力校として推される存在になることは間違いない。
（文＝河嶋 宗一）
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