【連載】クリエイターが語る「Photoshopと私」 第9回 イラスト制作会社「きゃらきゃらマキアート.LLC」代表・中山洋一郎さん
写真編集ソフトの定番「Photoshop」が、今年で25周年を迎えます。そこで、フォトグラファーやデザイナー、イラストレーターなど、このソフトを愛用している各界のクリエイターに、アニバーサリーイヤーを記念して、ご自身とPhotoshopに関するエピソード、そしてPhotoshopへのお祝いの言葉を寄せていただきました。
今回ご登場いただくのは、「LINE Creators Market」で高い人気を集める「関西弁にゃんこスタンプ」を筆頭に多数のLINEスタンプをリリースし、書籍・雑誌のカットや広告用イラストなど幅広く手がけるイラスト制作会社「きゃらきゃらマキアート.LLC」代表の中山洋一郎さんです。
――はじめて触れたPhotoshopのバージョンと「第一印象」は?
初めて触れたバージョンは、1998年のAdobe Photoshop 5.0です。当時はWindows95で使用していました。イラスト担当の「Maki」はバージョン5.5だったと思います。
第一印象は「クセがあるソフトだな」という感じでした。というのも、まだ世の中で「パソコン」という言葉が浸透しきっていない時代で、マシンスペックが今とは桁違いに低く、あらゆるソフトで不具合を調整しながら運用していたのを覚えています。
――普段の業務・活動におけるPhotoshopの使い方を教えてください。
当社でイラストを一手に担っている「Maki」は、現在全ての制作をデジタルで行っています。そして、ほぼすべての作業にPhotoshopで利用しています。イラストの下描き(ラフ)、ペン入れ、着色など、Photoshop無しでの業務は考えられません。
オリジナルのテクスチャを取り入れて制作したり、水彩タッチのブラシで濃淡を表したりと、幅広い使い方をさせていただいています。
――最もよく使う/気に入っているPhotoshopの機能は?
基本ではありますが、やはり「レイヤー」を分ける機能はありがたいです。1枚のイラストで200〜300枚のレイヤーを使用することもあり、きめ細やかな調整が可能です。
着色の際に「スウォッチ」機能があるのも嬉しいですね。とにかく手描きらしさを表現しつつ、細かく調整ができる機能が重宝しています。
――最後に、25周年の節目を迎えたPhotoshopへの激励の言葉をお願いします。
25年前を思い起こすと、日本のパソコン業界はNECやEPSONのPC-98シリーズやPC-386シリーズが全盛期であり、OSはMS-DOSが主流でした。記録媒体もフロッピーディスクですし、メモリの容量も現在とは比べ物になりません。
Photoshopの歴史がその頃からのものだと思うと感慨深いものがあり、懐かしさと相まって思わずため息が漏れました。ずっと共に歩んできたPhotoshopの記念企画に参加できるのはとても光栄です。本当におめでとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。
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