名古屋大学で講義を行ったことがあるという中国人有識者の「何家弘」さんは、その時の体験をもとに、中国が日本から学ぶべきことを自身のブログで綴った。

 講演を行うために名古屋大学を訪れた筆者が、昼食をとるために名古屋大学の食堂に行くと、大勢の学生たちが食堂の前で並んでいたという。筆者は、「学生らは押し合うこともなく、きちんと並んで辛抱強く待っていた」と驚きの様子。

 また、体育館に行くと館内には係員がいなかったにもかかわらず、学生たちは自発的に体育館用の靴に履き替えていたことにも驚きを示し、「日本人は規則をきちんと守る」と感心した。

 筆者によれば、「中国人はいつもどうすれば規則を回避できるかを考えている」そうで、他人は規則を守るべきだが、自分自身は規則を守りたくない、もしくは自分は何かの特権を持っていたいと願うらしい。

 中国の政府関係者は確かに特権意識を持っている。筆者は数年前、中国人民解放軍に講習を行うため招待されたというが、送迎には高級車が用意され、当局が用意した運転手は赤信号でもサイレンを鳴らして通行していたという。筆者はその待遇に「その時はとても不愉快な思いをした」と感想を述べた。

 筆者は中国では多くの人が規則を守らないのが習慣になっているとし、原因の1つとして権力者が規則を守らないためと指摘。筆者は「まずは規則を制定する立場の者が模範を示せば、下の人びとも自然と規則に従うようになるだろう」と提案し、「規則の前ですべての人が平等であってこそ、社会は秩序正しく調和が見られるだろう」と述べ、中国人は日本人から学ぶべきだと提案した。(編集担当:畠山栄)