ローマのルイス・エンリケ監督の退任に、サポーターは喜ぶ者とそれ以外に分かれている。指揮官はその中で、残り2回となった練習の指揮にあたった。一方で、バルセロナのペップ・グアルディオラ監督は、L・エンリケ監督を擁護している。

L・エンリケ監督はグアルディオラ監督の後を継ぎ、バルセロナBを3年間指揮した。今季限りでのバルセロナ退団を明らかにしているグアルディオラ監督は、次のように話している。

「L・エンリケは素晴らしい仕事をした。あそこは簡単な環境じゃないんだ。私はプレーしたから知っている。どうして彼が退任するのかは知らない。決めたのはルイスだ。そう決めたのなら、それは彼に確信がなかったからということなのだろう」

L・エンリケ監督の後任にグアルディオラ監督を、という噂も浮上しているが、本人はこれを否定している。

「1年間、私は休む。それからどうなるかを見てみよう。ほかのプランは立てていない。指揮を執るとは思わないよ。私が表に出てくることは減るだろう」

ローマのフランコ・バルディーニGM(ゼネラルマネジャー)は、L・エンリケ監督を選んだことを後悔していないと話している。指揮官の仕事に失敗の烙印も押していない。同GMは『スカイTG24』で、次のように語った。

「L・エンリケはまずチームに別れを告げることを望んだ。だが、彼の仕事は良かったよ。あるときからエネルギーを消費するようになり、彼は立ち止まる必要性を感じたんだ。彼は来年、指揮を執らない。我々は決断するまで必要な時間をかけるように伝えたよ。最後まで彼が残ることを望んでいた。退任に落胆している? 彼の解任を求める人に、私は『それなら私が出て行く』と答えていた。だが、本人が辞任するとなれば、私には何もできない。私が責任から逃れることはできない」

「オーナー陣が一歩後退? これだけ多くの投資をしてから、身を引くことはできないと思う。月曜に取締役会がある。全員が私の仕事に満足しているわけではなく、評価は委ねるよ。4年契約だが、彼らが納得しないのなら、私は出ていく」

「だが、プロジェクトが失敗したのではない。我々は一定のプレーを続けたいと思っている。リーグのデータによれば、ローマはボールポゼッションで1位であり、ピッチの支配率やパス成功率ではユヴェントス、ミランに続く3位だ。これが、プレーのクオリティーを十分に物語っている。浮き沈みがあったことは失敗だったが、プレーそのものは我々が最初から望んでいたものだった」

ローマはこれから後任監督を選ぶことになる。

「(ヴィンチェンツォ・)モンテッラ監督? 分からないよ。L・エンリケの退任を知ってから、我々は代役について考えてきた。だが、誰ともコンタクトを取る時間はなかったんだ。新監督の発表まで、どれくらい時間がかかるかは分からない。グアルディオラ? 空想の話だね」