アレッサンドロ・ネスタが退団を発表し、クラレンス・セードルフやフィリッポ・インザーギの退団発表（日曜か）も迫る中、リーノ・ガットゥーゾも別れを告げた。同選手は11日、オフィスでアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役と会談したが、契約延長に至る余地はなかった。

ガットゥーゾはオフィスを出ると、１年間「外に」いることになると明かした。ガッリアーニ代表取締役は同選手について、「君のことが恋しい」というCDをプレゼントしたそうだ。ガットゥーゾは言葉少なに、だが彼らしく、このように話している。

「自分が外れて、ほかの人たちに機会を譲るときが来た。これは『また会おう』でしかない。１年間外にいて、それから再会しよう」

ガットゥーゾはまだ自分がミランで主役になることを望んでいた。

「そうじゃなければ、ディレクターとしてサインしていたさ。自分がこれからどこに行くのか、まだ分からない。今はまだ何もないんだ。とにかく、明日の会見で話すよ。ミランは、オレがミランのためにしたこと以上のことをしてくれた」

ガットゥーゾではミランで素晴らしいキャリアを築いた。入団は1999-2000シーズン。彼がブレイクしたのは、カルロ・アンチェロッティ監督が率いていたときだ。同監督と一緒に、ガットゥーゾはマンチェスターでのユヴェントスとの決勝を制し、チャンピオンズリーグ(CL)に優勝。03-04シーズンにスクデットを獲得した。あとは成功の嵐だ。

さらにCLを制覇し、クラブ・ワールドカップ（Ｗ杯）のほか、欧州とイタリアのスーパーカップにも２度優勝。2006年のＷ杯制覇も忘れてはいけない。そして最後に、マッシミリアーノ・アッレグリ監督の下で、昨季スクデットを獲得している。

この日は、ミランファンにとって最も悲しい一日だ。インザーギも正式に別れを告げたからである。同選手はクラブの公式ウェブサイトで、サポーターに向けて次のような手紙をつづった。

「僕が最初、そして唯一望むのは、君たちにこのことを知っておいてほしいということだ。僕は『僕たち』のために戦い、そして勝った。感情を共有せずに戦い、勝っても、それは何でもない。でも僕は、君らは、僕たちは、すべてを一緒にやってきたんだ。僕らは期待し、苦しみ、喜び、楽しんできた。そして、僕らのハートとともに、僕らはトロフィーを掲げ、スクデットを獲得してきた。僕らはずっと同じ波長だったんだ。それは誰にも奪えないことだよ」

スーペルピッポは2001年、すでに偉大な選手になってからミランに加入した。ユヴェントスでの４年間で、すでに57ゴールを挙げ、スクデットを獲得し、CL決勝も経験していたのだ。だが、彼がベストを出せたのはミランでのことだった。ガットゥーゾのようにスクデット２回、CL２回、クラブＷ杯、06年Ｗ杯を制覇している。

だが、彼の傑作といえば、07年アテネでのCL決勝だろう。リヴァプールを相手にドッピエッタを記録した。サポーターへの手紙の中で、インザーギは次のようにつづっている。

「アテネ。サッカーが僕らにプレゼントしてくれた理由は一つだけだ。僕、君たち、僕たちが、それほど強く激しく望んだからだ。もちろん、現実は、僕らの最高の夢をも上回った。イスタンブールの２年後に、リヴァプール戦で２ゴールし、７度目のCL制覇。僕らが期待することもできなかったことを、運命は与えてくれたんだ」