ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は、FWズラタン・イブラヒモビッチに、新たな投資があると保証している。だがあくまでも、収支バランスに目を向けながら、だ。歴史的な選手を失うことも避けられないだろう。ミランの歴史を築いてきた、契約満了を迎える選手たちのことだ。

それは、FWフィリッポ・インザーギやMFクラレンス・セードルフらのことである。一方、DFアレッサンドロ・ネスタについては、疑問が残るところだ。だが、MFマッシモ・アンブロジーニ、MFジェンナーロ・ガットゥーゾ、DFマリオ・ジェペス、MFマテュー・フラミニの残留だけでは、イブラヒモビッチの不満を解消するには十分ではないだろう。イブラヒモビッチはすべてに勝ちたいと望んでいる。

今季のミランは負傷に苦しめられ、それが結果に大きく響いた。この流れは変わらない。クラブは9日、公式サイトで、4人の選手が負傷で離脱したと明かした。DFマッティア・デ・シリオは右足首のねん挫、MFサリー・ムンタリは右ひざの挫傷、DFダニエレ・ボネーラは左ふくらはぎの筋肉損傷、GKクリスティアン・アッビアーティは右もも筋肉の損傷だ。

話をネスタに戻そう。同選手は10日の14時(現地時間)、ミラネッロで記者会見を開く。アメリカ・MLSへの移籍が考えを変えさせるかもしれないが、別れを告げる可能性も近づいている。

MFマルク・ファン・ボメルの去就も決定が待たれているところだ。同選手はPSVへの復帰を望んでいるが、ミランがチャンピオンズリーグ(CL)制覇に向け、新たなオファーを提示する可能性もある。

いずれにしても、13日のサン・シーロでの試合では、涙の別れがあるだろう。インザーギがサポーターにあいさつするはずだ。2003年のCLアヤックス戦で、大会制覇に貢献したインザーギ。07年のアテネでの決勝で、ドッピエッタを記録したインザーギ。イブラヒモビッチは彼が再び快挙を見せることを望んでいる。何より、インザーギのように欧州と世界の舞台で勝ちたいと望んでいる。

だが、今季の得点王になることが濃厚なイブラヒモビッチは、ガッリアーニ代表取締役が保証するトッププレーヤーとプレーを続けることになるだろう。つまり、FWアントニオ・カッサーノやFWアレシャンドレ・パト、DFチアゴ・シウバのことだ。一方で、FWロビーニョの未来は分からない。いずれにしても、すべてはイブラヒモビッチをしっかりと引き留めるためだ。