韓国鉄道技術研究院は11日、次世代型の高速鉄道の速度試験を行った。車両モーターが動き始めてから2分30秒後には「時速100キロ」と表示され、さらに5分後には200キロ、10分後に400キロに達し、11分後には最高時速の428.7キロを記録した。韓国では「次世代型高速鉄道車両が中国やフランスを超える」と歓喜の声があがった。中国の環球時報(電子版)が報じた。

 記事によると、試験中に車両内部の振動を調べるため、車両内のテーブルにはワインが入ったグラスが置かれていた。最高時速の430キロに達してもワイングラスは動くことなく、ただグラス内のワインが左右に揺れただけだったという。

 韓国は今回の試験結果に基づいて、2011年度中に6両の試験車両を製造し、12年初めには京釜(キョンブ)高速鉄道の線路上において走行実験を行う予定だ。韓国は同高速鉄道の実際の運行速度として、時速370−400キロを目標にしている。仮にこの技術が実用化されれば、ソウルからプサンまでの所要時間は現在の2時間30分から1時間30分にまで短縮される。

 記事は「フランスは高速鉄道の速度試験で世界最高の時速574キロを記録しているが、実際の運行速度は320キロに保たれている」と指摘。韓国鉄道技術研究院の洪淳晩(ホン・スンマン)院長は「もしも韓国の次世代高速鉄道の運行速度が370キロから400キロになれば、フランスや中国を抑え、世界最高速の高速鉄道になるだろう」と述べた。(編集担当:及川源十郎)