セリエAの各クラブの会長は9日の総会で、AIC(イタリアサッカー選手協会)と交渉している新契約規約について、イタリアサッカー連盟のジャンカルロ・アベーテ会長による仲裁案を却下することで全会一致した。これを受け、AICはすぐに抗議措置に出ることを検討していると発表。セリエAでストライキが行われる可能性が再び浮上した。

AICのグラツィオーリ事務総長は「今夜から明日の朝にかけ、すべての選手たちに意見を聞かなければならない。すでに全チームの委任は受けている。抗議措置と、1試合のリーグ戦中断の可能性を検討していく」と話している。

現時点では、ストライキが行われる可能性があるのは、20日と21日の第13節か、27日と28日の第14節のどちらか。AICはクラブ会長陣の決断について、「リーグ側はアベーテ会長の提案を受け入れると信じていた」と落胆をあらわにした。

アベーテ会長の仲裁案は、8項目の懸案事項のうち、チームから外されている選手たちの別練習を認め、同条件での移籍の拒否を認めないという2項目を削るというものだった。だが、会長陣が全会一致で却下したことで、前述の2項目も交渉議題のままとなる。

リーグのベレッタ会長は「総会は、すべての問題を吟味する時間はあると考えている。もちろん、合意とは妥協の結果だが、それは事前に決めることなく議論をしてからだ」とコメント。ストライキについては「それは11月30日以降の問題だ。今日は9日。合意する時間はある。両者の協力姿勢が勝れば、間に合うはずだ」と話している。