中国の駐韓国大使館は24日、「ソウル大学歴史学科の教授が、李白は韓国人との研究成果を発表」と報じられたことで、中国人の間に猛反発が発生した問題で、「捏造(ねつぞう)報道だ」として自国メディアを批判し、同種の虚報がほかにも発生していることを「深く憂慮している」とする文章を発表した。

 文章によると、「李白・韓国人説」を主張したとされる韓国人教授は存在しない。しかも、ソウル大学に国史学科、東洋史学科、西洋史学科はあるが、歴史学科はない。したがって、甘粛日報が報じ、他のメディアが次々に追随した同記事は捏造であることが確認されたという。

 これまでにも中国では、「漢字を発明したのは朝鮮族」(斉魯晩報)など、事実と異なる記事が発表されている。中国では「わが国の文化が韓国に奪われている」とする見方が強く、国内の論調に迎合するための虚報である可能性が高い。大使館としても、事実でない報道が存在することに「深く憂慮し、注目している」という。

 同記事を掲載した中国のニュースサイト「環球網」には多くのコメントが寄せられた。韓国・韓国人に対して申し訳なかったと謝罪したり、中国人はくだらないことで騒ぐとする投稿もあるが、数はそれほど多くない。

 江華島端午節をユネスコの無形文化遺産に登録したことや、中国起源の伝統医学、いわゆる漢方医学を「韓医」と言い換えたこと、中国領の多くを「もとは韓国領」とする主張が存在することを挙げ、韓国の中国文化「横取り」は他にもあると指摘。大使館は自分の論調に都合のよい事例だけを取り上げているとの批判がある。

 民族衣装や国旗などから、韓国はもともと中国の「遺種」とする主張もある。中国は偽造大国とする書き込みを何度も繰り返したユーザーもいる。韓国人である可能性がある。韓国人は恥知らずと罵倒(ばとう)する書き込みには、中国人こそ恥知らずとの“反撃”が繰り返された。(編集担当:如月隼人)



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