腰痛によりプロ12年目にして初の二軍スタートとなった高橋由伸は、28日の阪神戦(甲子園)に代打で出場を果たしたが、その翌日には、腰痛再発で手術に踏み切ることを発表した。

ファンにとっても、些か腑に落ちない高橋の不可解な復帰劇となったわけだが、「彼をめぐる一連の動向に関して、自分は疑問を感じずにはいられない」と、ズバリ指摘をするのが、野球評論家の江夏豊氏だ。

本日7日(月)発売の男性誌『週刊プレイボーイ』の人気コラム『江夏豊のアウトロー野球論』のなかで江夏氏は、高橋の復帰について、「二軍戦出場も8月に入ってからわずか5試合に出ただけ。つまり、しっかりと体を鍛えて一軍昇格に備えて這い上がってきたわけではない」と疑問をぶつけた。

また、高橋が1打席に立った後、すぐ腰痛の手術を発表した顛末に、チーム内でのコミュニケーション不足を指摘した江夏氏は、「1打席に立っただけで痛みが再発するとは、いったい彼はどう治療を受け、どんな練習方法をやってきたのか。(中略)はっきり言って、プロとして無様である」とバッサリ斬ったが、「それ以上に問題なのは、高橋という功労者を中途半端な状態でゲームに使った球団の対応である」と厳しく指摘。その上で高橋には「もし巨人に居場所がないのであれば、DH制のあるパ・リーグに移籍したっていい」という提言も――。

さらに、コラム後半では、高橋をはじめ、阪神・今岡誠や広島の前田智徳といったチームの功労者に対する球団の扱い方にも苦言を呈した江夏氏。監督との確執が噂され、現在は二軍でも出場機会のない前田に至っては、「本人に現役続行の意志があるなら球団もそういう道を作ってあげるべき」と訴えるのだった。

■週刊プレイボーイ(9/21 No.38)
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