担当M(以下M):日本代表もまだいろんな選手を試してほしいと思うのですが。

ラモス(以下R):9月最初にあるオランダ遠征はいいチャンスですよ。僕が日本代表だったとき、オフト監督もヨーロッパ遠征でいろんな新しいチャレンジをしました。国内のプレッシャーから離れてテストして、あれはよかったと思いますよ。だから今度のオランダ遠征には新しい選手を連れて行って試してほしいですね。相手がちゃんとメンバーを揃えてくれるかどうかという心配はありますけどね。

M:新しく呼んでほしい選手には誰がいますか?

R:そう言えば誰もいないね。

M:いや、そんなヒドイことを言わずに。いつもアイツ代表にいいんじゃないかなって言っている選手もいるじゃないですか?

R:そうね、点を取る選手に出てきてほしいね。試合の流れを変える選手。岡田監督はその役割の選手を探すのに苦労してると思うね。

M:たとえばどんなプレーができる選手ですか?

R:冷静に流れを読んで、仕掛けるとき思い切り仕掛けて、今の岡崎や昔のゴン(中山/磐田)のように頑張って、後半火をつけてくれる選手。

M:ドーハのころはそういう役で澤登さん(元清水)がいましたね。

R:そうだよ、ノボリは最高だったよ。ケンタ(長谷川/現清水監督)も前に出る力がすごくあったし仕掛けてくれるし。

M:今の選手では誰がその役になれますか?

R:オレだったら本山(鹿島)がおもしろいんじゃないかと思う。本山はぜひ連れて行ってほしいね。あとはどんどん前に行く力は、今の石川(F東京)が持ってる。

M:前に出る力を持っている選手はチームに勢いを与えますよね。

R:そういう意味では河野(東京V)も見たいし、乾(C大阪)も見たいし、原口(浦和)もいいね。だけど若い選手はこれからリーグでガチンと当たられて、そこでシュンとしないかどうか。オレは若い奴が出たらガツンといってたよ。そんな経験して大丈夫かどうかですよ。

M:ここしばらく代表に呼ばれていない選手では誰がいますか。

R:経験があって今どんどん点を取っている佐藤(広島)とか見たいですね。あと、ホストプレーもできる前田(磐田)は前線でボールを落ち着かせることもできるし、ペナルティエリアの近くでファウルも取れる。佐藤や前田はもっと実戦で使っていいと思いますけどね。

M:オランダ遠征に呼ばれるためには今が大切ですね。

R:そうですよ。だから9月の遠征に向けてリーグ戦でどんどんアピールしてほしいですね。

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ラモス瑠偉ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ(ブラジル)生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。

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リストランテ・カリオカ