5日、オリオールズの上原浩治がタンパベイ・レイズ戦に先発したが、またも好投が報われなかったと5月6日付ボルティモア・サン紙が伝えた。

 上原は6⅔回を投げ、奪三振8と好投したが、オリオールズの打線が4安打しかできず、エラーも3つ出した。上原は登板するたびによくなっていて、デイブ・トレンブリー監督は「ストライクで試合を圧倒した」と述べ、リック・クレイニッツ投手コーチも「マダックス(グレッグ・マダックス。メジャー屈指の技巧派投手)を思わせるピッチングだった」と高く評価した。 

 3回にツーランホームランを放ったブライアン・ロバーツ二塁手は「あれほどの投球をされたら、相手もなかなか打てないだろうと思った」と述べた。

 レイズは6回に、当たりはよくないが、飛んだ場所がよかったという2本のヒットで同点に追いつくと、7回に3点を追加して勝ち越し、逃げ切った。

 上原は被安打7、自責点3で3敗目となったが、数字以上に投球内容はすばらしかったと監督はいう。「あれ以上は望めない」

 上原に必要だったのは攻撃、守備両面でのあと少しの援護だった。タイムリーエラーなど味方のまずい守備にがっかりしたのではないかと訊かれた上原は「守備がどうとかいうより、ぼくのピッチングの問題」と答えた。

 しかし、レイズのジョー・マッドン監督に「6回までなにもさせてもらえなかった。上原はピッチングの達人だ」といわせるほど、勝利投手に値する投球だった。