政府の教育再生懇談会（座長・安西祐一郎慶応義塾塾長）は5月17日の会合で”小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者らに求める”提言を報告に盛り込むことで一致した。

都内で開かれた17日の会合では今月末にまとめる一次報告に、やはり提言として”小中学生が使う携帯電話の機能を、通話や居場所確認に限定するよう携帯電話業界に求める”ことも盛り込むという。

懇談会の中で町村信孝官房長官は「携帯電話を使った犯罪が多発しているので、携帯会社任せにせずに規制を考えることが必要ではないか」と発言。
山谷えり子首相補佐官は「携帯を強制的に持たせないわけではないが、教育的視点から、保護者や業界に深く考えてもらうよう、メッセージを発信したい」と会合後の記者会見で話した。

2008年4月にバンダイが実施した。”小学生の携帯電話保有状況に関するアンケート”によると、小学生全学年の平均で21.9%が携帯電話を持っているとの結果が出ている。
学年が上がるごとに保有率は高まり、6年生では34.3％になる。

アンケートに回答した保護者からは「防犯に役立つ」や「周囲の子が持っている」などの理由で持たせるという意見が目立ったほか、有害サイトに対する不安を訴える声も多かったという。

携帯電話の影響は小中生に限ったこどではない、社会人でも携帯電話に関わるマナー低下は起きている。例えば、自動車運転中の携帯電話の使用は禁止されているが、いまだにメールを打ちながら運転する”危険人物”を良く見かける。警察の取り締まりもシートベルト着用にくらべ携帯電話の取り締まりは緩いような気もするが。

小中学校は携帯電話に頼らずに、直接コミュニケーションをとることを覚える大切な時期だと思うが「防犯」や「周りにあわせる」事の方が優先されるのだろうか。

今回の提言がいいきっかけになって欲しいものだ。

（編集部：TAKESHI）