オオカバマダラ。メキシコの動物園内で(2017年4月7日撮影、資料写真)。(c)Pedro Pardo / AFP

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【AFP=時事】米環境保護局(EPA)は4月30日、除草剤に含まれる化学物質グリホサートについて、人間にがんを引き起こす可能性は低いという見解を示した。その一方で、チョウなど植物の花粉を運んで受粉を助ける動物「送粉者」をはじめ、生態系への潜在的リスクを回避するため、新規制の導入を提言した。

 米カリフォルニア州で昨年と今年行われた裁判では、グリホサートが使用者にがんを引き起こしたという判断が下され、グリホサートを開発した米農薬大手モンサント(Monsanto)に対しては、同成分を含む除草剤「ラウンドアップ(Roundup)」の潜在的な危険性の警告を怠ったとして賠償金などの支払いが命じられた。

 しかしEPAのアンドリュー・ウィーラー(Andrew Wheeler)長官は声明を出し、「現在登録されているグリホサートの使用による公衆衛生上のリスクはない」との見解を示した。

 一方で、パブリックコメント(意見公募)期間を設けた上で、グリホサートを使用している農業従事者らに対し、チョウに害を与える恐れのあるいわゆる「ドリフト」と呼ばれる農薬飛散の低減を求める新たな指針を提案。

 この規制では、グリホサートを含む除草剤の米国内のラベルには、空中散布は上空3メートル以内から行い、また風速6メートルを超える場合は差し控えるという点の明記を促していくという。

 またEPAは、グリホサートがミツバチにもたらす毒性は「低い」ものの、水生植物を含む植物全般や鳥にとって「潜在的なリスク」をはらんでいるとしている。

 EPAは年末に規制の確定版を公表する予定。

【翻訳編集】AFPBB News