2018年に世界で登場するクルマ 上半期編
AUTOCAR JAPAN上以外の外部メディアでこの記事をご覧の方は、記事下に設けられたリンク「この記事をスライドショー形式でみる」から、画像と文が一致した形式でお楽しみいただけます。
1月 その1フォルクスワーゲン・ポロ
新規プラットフォームを採用する6代目ポロは、より大きく、広く、走りがよくなり、内装のクオリティも過去最高レベルとなる。
ヴォグゾール・グランドランドX
ヴォグゾールは、プジョー3008のメカニズムやインテリアのテクノロジーを活用した2万2000ポンド(339万円)台の新型車で、日産キャシュカイの牙城に挑む。いささか面白味に欠けるクルマではあるが。
セアト・アロナ
イビーザがベースのクロスオーバーは、1万6000ポンド(246万円)台の価格帯でルノー・キャプチャーに挑む。登場時は1.0ℓと1.5ℓのTSIガソリンターボをラインナップする。
セアト・レオン・クプラR
レオン・クプラの最強モデルは3万5000ポンド(539万円)ほどで販売される。2.0ℓ直4ターボは310psを発揮し、モード切り替え式ダンパーとフロントの電子制御デフ、よりシャープなステアリングを備える。
プジョー5008
MPVからSUVへ鞍替えするモデルは多いが、5008はバーサタイル性を持ち続けている。走りもいい。プラットフォームは、弟分の現行3008と共通だ。
ジャガーE-PACE
急速に成長するコンパクトSUVクラスだが、これからの参入はやや出遅れの感もある。プレミアムブランドではアウディQ3やBMW X1がすでに足場を固めているが、それでもE-PACEはそれらの魅力的なオルタナティブになりうるだろう。
1月 その2ポルシェ911カレラT
カレラの標準モデルより軽量で走り重視のTモデルは、リヤシートを取り払い、ドアハンドルをナイロンのループに置き換えるなど内装を簡素化。シャシーはPASMスポーツサスペンションを標準装備し、レスポンスを磨き上げた。エンジンはカレラと同じ370psの3.0ℓフラット6ターボだが、標準装備の7段MTはクロスレシオ化されている。
起亜ソレント
起亜の最大のモデルは、内外装に多少の変更を加えるフェイスリフトを受ける。また、新たにGTラインと銘打ったスポーティなトリムが設定される。
レンジローバー
フェイスリフトを受けるレンジローバーは、ヴェラールに似たフロントのデザインを得て、ハイブリッドと565psの最上級グレードが設定される。
ロールス・ロイス・ファントム
8代目へと移行するファントムだが、精巧極まるクラフトマンシップと行き届いた快適さ、たやすく発揮できるパフォーマンスを併せ持つのはこれまで通りだ。ロールスはこれまでのやり方を大きく変えることはないが、新たなアルミ構造体の採用で剛性は引き上げられる。
レンジローバーPHEV
ハイブリッドのレンジローバーは、とくに都市生活者に歓迎されるだろう。市街地での短距離移動が多いなら、たいていはEV走行で済んでしまうはずだ。
ポルシェ911GT3ツーリングパッケージ
純粋主義者に向けた911というこれは、自然吸気フラット6と6段MTを積んだGT3から固定リヤウイングを取り去った。GT3RSをツーリング重視に仕立てた911Rは限定モデルだったが、今回のツーリングパッケージはレギュラーモデルだ。
2月ジープ・コンパス
ジープが放つ日産キャシュカイのライバルであり、レネゲードとチェロキーの間を埋めるモデル。かつて存在した兄弟車のパトリオットと統合されたそれは、新規プラットフォームで基本性能を大きく高めた。
BMW i3S
BMW初のピュアEVであるi3に、これまた初のEVホットハッチというべきバージョンが追加される。184ps/27.5kg-mのスペックは、標準仕様よりパワーで13ps、トルクで2.1kg-mのアップ。スタイリングも、多少スポーティにモディファイされる。
日産リーフ
新世代のEV市場を切り開いてきたリーフは、7年を経て第2世代へ移行。航続距離は400kmを謳い、半自動運転機能や、旧型より優れたダイナミクスを得た。
アウディA7
4ドア・クーペの新型は、アウディの新たなデザイン言語が適用される。テクノロジーや洗練性、ハンドリングも新たな領域に踏み込む。
アウディRS4アバント
450psのパワーは10年前と変わらないが、61.2kg-mのトルクは20kg-m近いアップ。最高速度は280km/hに達する。
ランボルギーニ・アヴェンタドールSロードスター
新型SUVが話題の中心となっているランボルギーニだが、やはり主役はスーパーカーでなくては。アヴェンタドールSに追加されるオープンバージョンは、740psで350km/hに達する。
アストン マーティン・ザガート・スピードスター
アストンとザガート今回のコラボでは、4モデルが登場する。クーペ、ヴォランテ、シューティングブレークと、28台の限定生産が予定されるこのスピードスターだ。
フォルクスワーゲンUp! GTI
VW最小モデルのUp!だが、ボディサイズは初代ゴルフに近い。GTIの1.0ℓ直3は116psを発生するが、これも初代ゴルフGTIの1.6ℓ直4とほぼ同じ。プロトタイプを試乗したところ、活発な走りのキャラクターもまた、共通するものが感じられた。
フォード・フィエスタST
STライン仕様に試乗する限り、新型フィエスタのシャシーは実に甘美だった。しかし、STに積まれる200psの直3エンジンにより、ドライバビリティが損なわれないか危惧される。
3月スバルXV
新型プラットフォームにより全長は延びたが車高は下がり、安全性と走りは向上した。
ヴォグゾール・インシグニア・スポーツツアラー/グランドスポーツGSI
インシグニアVXRに代わるスポーツグレードには、かつてヴォグゾールが用いていたGSIの名が蘇る。2.0ℓガソリンターボは、255psと40.8kg-mを発生。4WDとトルクベクタリング機構を備え、アジリティも向上する。
ミニ
新型ミニは、昨年のフランクフルト・ショーでスポーツグレードとEVのコンセプトカーが公開された。市販版は、それらよりトーンダウンしたものになるだろうが。
BMW M5
6代目となるM5は4WDを装備し、4.4ℓV8ツインターボは600psを発生。先代モデルより軽くなり、0-100km/hは3.4秒、最高速度は305km/hに達する。
BMW X2
BMWのSUVラインナップに開いた数字のギャップを埋める、X2が登場する。次期1シリーズのプラットフォームを用い、スタイリング重視に仕立てられる小型SUVで、既存ラインナップより低い年齢層への訴求が狙いだ。
アウディS7
アウディスポーツが手掛けるA7は、2車種が用意される見込み。下位ラインナップではV6の採用が進んでいるが、こちらはV8が従来通り積まれることとなりそうだ。
ベントレー・コンチネンタルGT
第3世代のコンチネンタルGTはすでに姿を現しているが、そのデリバリーが本格的にスタートする。2ドア・4シーター・W12という初代からのフォーマットに変わりはない。4.0ℓV8は遅れて設定されるが、年内には登場するだろう。
4月 その1三菱ショーグン・スポーツ
日本ではかつてチャレンジャーの名で売られたSUVは、2015年にタイで3代目が発表され、世界各国で販売されてきた。トヨタのランドクルーザー(日本で言うところのプラド)に対抗するモデルで、先代の販売終了から時を経て英国市場へも、2.4ℓディーゼル/181ps仕様のみながら導入されることとなった。
モーガン・エアロGT
顔を出してもすぐにいとまを告げることとなるこのクルマは、エアロ8を空力的により煮詰めた限定モデル。生産台数は8台のみで、エアロ8の有終を飾る意味合いもある。
アウディA6
5代目に移行するA6のエクステリアは、2014年に発表されたプロローグ・コンセプトの要素を色濃く受け継ぐものだ。
ルノー・メガーヌRS
ルノー・スポールが手掛けるメガーヌのホットバージョンは、次期型で1.8ℓにダウンサイズ。280psのパワーは、ライバルたちに比べれば見劣りするが、四輪操舵の採用で、パワー差を補うほどのアジリティを発揮すると期待される。
フェラーリFXX-Kエボ
ラ フェラーリがベースのサーキット専用車が、さらなる進化を遂げる。かなりの思い切りと金銭的余裕がなければ、無縁なクルマではあるが。
4月 その2アストン マーティン・ヴァンキッシュSアルティメット
現行ヴァンキッシュSのラストを飾る特別仕様車は175台限定で、3種類の専用塗装が標準モデルとの違いだ。
ジープ・グランドチェロキー・トラックホーク
SUV版マッスルカーは、サーキット走行を想定したような仕様が施される。しかし、700psオーバーのV8ヘミを積んだ4WDの実力を合法的に楽しめるような道は、日本にも英国にも見当たらない。
フェラーリ・ポルトフィーノ
フェラーリの新型オープンGTは、先代に当たるカリフォルニアTと同じ3.9ℓV8を搭載するが、40ps強化された。軽量化と剛性アップも果たし、最高速度は320km/hに達する。
ランボルギーニ・ウルス
ハイパフォーマンスSUVの発売が続きそうな2018年においても、スーパーSUVを標榜するのはランボルギーニくらいのものだ。ランボ初のターボユニットである4.0ℓV8ツインターボは、86.7kg-mものトルクを発し、最高速度は305km/hにも届くという。価格は16万5000ポンド(2541万円)からと予想される。
5月メルセデス・ベンツAクラス
メルセデスは量販モデルであるハッチバックを、アグレッシブな顔つきを持つ新たなデザインモチーフ導入の先駆けとする。また、Sクラスに着想を得たインテリアや、優れた経済性も兼ね備える。
フォルクスワーゲン・ポロGTI
次期ポロGTIは、ゴルフGTIのレシピに則ったパフォーマンスのスケールダウンに、初めて成功したクルマとなるだろう。200psに強化され、価格は2万ポンド程度とみられる。
MG 6
中国ではすでに公開済みだが、英国上陸は5月の見込み。マツダ・アテンザを手本になぞったようなデザインはともかく、先代から飛躍的に質感を高めたインテリアは一見の価値ありだ。
アストン マーティンDB11ヴォランテ
DB11のコンバーティブルは、コーナリングで真価を発揮するV8モデルがまず投入される。4.0ℓエンジンは、AMGから供給されるものだ。
BMW M3 CS
軽量化のために、カーボンのパーツが多く用いられる。それは、ルーフやボンネット、スポイラーやディフューザーなどに及び、10kgの重量削減と低重心化を実現する。
6月ベントレー・ベンテイガPHEV
ベントレーはハイブリッドモデルを3車種ラインナップする予定だが、その先陣を切るのは販売好調なベンテイガで、ポルシェのカイエンS E-ハイブリッドと同じシステムを用いる。これに続くのは、新型コンチネンタルとフライングスパーだ。
BMW i8
マイナーチェンジが実施されるBMWのハイブリッドスーパーカーは、手に入れる価値のあるモデルとなるかもしれない。というのも、次期モデルが登場するか否か、まったくの未定だからだ。
トヨタ・ヤリスGRMN
ヴィッツGRMNとは異なるエクステリアを持つ欧州専売車だが、エンジンは212psの1.8スーパーチャージャーで、MTとLSDを組み合わせるというメカニズムは、基本的にヴィッツのそれと同じものだろう。剛性を高めたボディには、専用サスペンションが装着される。英国での販売予定数は100台だ。
BMW i8ロードスター
i3のフェイスリフトと時を同じくして、i8には新たなバリエーションが登場。フォールディングルーフを持つ2シーターで、クーペ比60kg増の1594kgだが、電気モーターのアップグレードで12psアップの374psを得る。
メルセデス-マイバッハSクラス
マイバッハはいずれ独立ブランドとして復活するかもしれないが、いまのところSクラスの最上位機種として生きながらえている。先にマイナーチェンジしたSクラスに準じ、マイバッハ仕様にも改良が加えられるだろう。
ジャガーF-PACESVR
F-PACEのホットモデルは、F-タイプSVRが搭載する5.0V8スーパーチャージャーと8段ATを移植。575ps/71.3kg-mで、四輪を駆動する。