画像提供:マイナビニュース

写真拡大

2017年も多くの愛すべきデジタル製品が登場しました。マイナビニュースでは、デジタル業界に造詣の深いライター諸氏による年末特別連載「2017年ベスト買い物」を12月末まで随時掲載していきます。今年、実際に購入した製品のなかで最も「買ってよかった!」と思ったものを紹介する本企画。第8回はキッチン家電・愛(ラブ)、三女のパパとしてお父さん目線での家電レビューに定評のあるコヤマタカヒロさん(「コヤマタカヒロのパパ家電」好評連載中)。2017年ベスト買い物は、アップル「10.5インチiPad Pro」です。

今年も多くの家電、デジタルギアを触り、購入しました。デジカメ用のレンズから、スマホ、話題のスマートスピーカー、オーブンレンジ、電気煮込み鍋、そして車の買い替えにともなう最新カーナビまで、多くの魅力的な製品に触れました。その中で最も良かったものは、定番の製品ではありますが、「10.5インチiPad Pro」です。

もともと、iPadシリーズは初代モデルから利用しており、2世代目、「iPad mini」、9.7インチiPad Proと、多くのモデルを渡り歩いていました。これまで使って来たiPadシリーズの中でも、今年購入した10.5インチiPad Proはトップクラスに買って良かったと思っています。

○軽さと高精細の大画面を両立

実は今までずっと、7.9インチのiPad miniで、Apple Pencilが使えるようにならないかなと思っていました。いわば"iPad mini Pro"ですね。初代や第2世代のiPadは便利ではあったものの、場所を選ばずカジュアルに使うには大きく、ベストなのはiPad miniだと考えていたんです。このため、その後登場した「iPad Air」(こちらは9.7インチ)にも手を出しませんでした。

しかし、Apple Pencilによる書き心地の良さに惹かれ、つい9.7インチiPad Proに走ってしまいました。大きさを重視するなら、そこまでで止めておけばよいものを、そこからさらに大きくなる10.5インチ版になぜ流れたのか。それは、9.7インチと10.5インチでは大きさの印象が全く違ったことが理由でした。

画面サイズは、9.7インチiPad Proより20%大きい10.5インチ。なのに、本体サイズは対角で約2センチ、縦横では横が4.6mm分、縦が10.6mm分と、わずかに大きくなっただけです。この差が絶妙なんです。10.5インチiPad Proでは、本体サイズが大きくなったことよりも、画面サイズが大きくなったことを強く感じます。その一方で、軽く、小さくなったような錯覚も覚えます。これらは10.5インチiPad Proのフレームがかなり細くなったことも理由のひとつかもしれません。

"10インチ前後"というサイズ感のなかでも、9.7インチから10.5インチへの大型化は非常に意義があると感じました。それでいて、12.9インチほど、携帯しにくいと感じないことがポイントでした。

購入直後は病気で入院していたので、持ち歩くという感じではなかったのですが、ビジネス支援アプリの数々はもちろんのこと、ゲームや動画視聴などにもずいぶん活躍してくれました。

○手書き入力できるサブディスプレイとして活躍!

また、便利だったのがディスプレイ拡張アプリ「Duet Display」を利用した使い方です。普段は10.5インチiPad Pro単体で使っていますが、ノートPCと一緒に持ち歩いたときなど、場所を選ばず、ノートPCにつないでどこででもデュアルディスプレイ環境を構築できます。普段利用しているノートPCはフルHD表示の11.6インチ機なので、画面に表示できる情報量は決して多くありません。

Duet Displayで便利なのは、有線接続だということ。表示遅延が少なく、Wi-Fi環境に接続できない場所でも使えます。さらに、10.5インチiPad Pro側ではApple Pencilによる手書き入力も可能。タッチ非対応のノートPCでも手書き機能をプラスできるというわけです。

この機能は入院中に非常に役立ちました。9.7インチから10.5インチに大画面化したことで、ノートPCの11.6インチディスプレイとの差が小さくなっていたのも使いやすかったポイントです。ただし欠点も1つ。有線接続のため、10.5インチiPad Proを充電しながら使うことができません。ノートPCのUSB端子からの給電では足りず、定期的に充電する必要はありました。

○動画配信サービスや電子書籍がはかどる

退院後も仕事に、遊びに、10.5インチiPad Proを活用しています。病気のため、右手があまり上手く使えなくなっているので、残念ながら以前のようにApple Pencilを活用しているわけではありませんが、画面が大きくなったことで、ソフトウエアキーボードの使い勝手もアップしています。また、定額の動画配信サービスの映像視聴もはかどります。至近距離での10.5インチは、没入感という意味では、離れて見る大画面テレビと比べても遜色はありません。内蔵スピーカーの音も十分に納得できるレベルです。

また、マンガや雑誌など電子書籍の読書にも活躍。この買い替えを機に、週刊マンガ雑誌を電子書籍に切り替えてしまいました。今や1日の多くの時間、10.5インチiPad Proを使っています。

購入したのはWi-Fi + Cellularモデルの265GBなので(単体で税別101,800円)、Smart KeyboardやApple Pencilもプラスすると、予算は約15万円でした。これは下手なノートPCよりも高い価格。このためちょっと悩んだのですが、今では買ってよかったと納得しています。

これまでにiPadシリーズを使ったことがある人にも、ない人にも10.5インチiPad Proはオススメできるデバイスだといえます。