「星が痛い」四肢を失った少女、灰原由宇(はいばらゆう)は、対局中につぶやく。卒業旅行で海外に行った彼女は、拉致され、四肢を切断される。そして競売にかけられ、賭碁師の大金持ちに買われてしまうのだ。賭碁によって自由をとりもどすため、由宇は碁を秘かに憶え、その勝負に勝つ。そして、プロ棋士の相田九段と巡り逢い、棋界のトップへとのしあがっていく。宮内悠介「盤上の夜」は、盤と石こそが自分の四肢であるような少女