「主文。被告人を罰金15万円に処する」ーー。2017年10月2日、大阪地裁の法廷で亀石倫子弁護士は怒りに燃えていた。タトゥーの彫り師に医師免許が必要かどうかが争点になった刑事裁判。裁判所は「危険だから」の一点張りで、彫り師に有罪判決を言い渡した。これではタトゥー文化がなくなってしまうではないか。同時に亀石弁護士は「第2ラウンド」に向けて考えをめぐらせていた。「お金のことを考えていました。お金がなくて立証でき