古川学園vs迫桜 新指揮官の下、古川学園がコールド勝ち
力投する堀江(古川学園)
古川学園が迫桜を15対0の5回コールドで下した。先発・福泉虎弥太と2番手・堀江一朗が、無安打無得点リレー。打線は4番・福田優哉が本塁打を放つなど、12安打を放った。
1回戦では、2009年センバツでベスト4入りした利府の小原仁史監督が今春から指揮を執る黒川に8対7でサヨナラ勝ちした古川学園。この日は一転して快勝した。相手のミスも絡んで大量得点し、投げては先発・福泉が初回に四死球などで走者を背負ったものの、2回以降はパーフェクト。「テンポを上げて、相手に考えるスキを与えなかった」と、3、4回は6者連続三振を奪った。4回を投げ、5回の1イニングのみ、エース・堀江が登板。1死から四球を出したが、難なく抑え、迫桜にヒットを1本も許さなかった。
古川学園は、昨夏後、福岡梓監督が退任。昨秋は、志村速人現部長が監督として指揮を執った。9月の県大会2回戦で利府に敗れ、公式戦が終了。10月から職員である中村洋介氏が監督に就任した。古川学園が古川商時代の野球部OBで、東北学院大では、仙台六大学リーグの1999年秋、2000年春のベストナイン遊撃手。さらに2000年春は打率5割で首位打者を獲得した実績を持つ。
大学を卒業後、仙台銀行に入行し、仙台銀行の軟式野球部で10年ほどプレーした。その後、古川学園の職員となり、クラブチームで野球を続けていた。監督就任直前の昨年9月まで現役だったため、「指導者経験はないので、自分も勉強しながら、という感じです」と笑う。実際に足を運び、投手の練習法を学びに行ったこともある。そして、「銀行で営業もしましたし、教員の監督とは違うと思います。社会人経験は大きいですね」と話す。選手によると、フリー打撃では打撃投手を務めるそうで、「普通に速いです」。
目指すは「負けない野球」だ。「内容も重視しますが、勝てるチームでありたいですね。ゲームの流れを考えてやれるようにしたい。技術はできている。右向け右で、全員が右を向かなくてもいい。右向け右で、左を向くこともありだと思います」。初陣となった黒川戦を辛勝し、この日は快勝。新指揮官の下、古川学園は勝利をどこまで伸ばせるか。
(文・高橋 昌江)