ニッキーがこんな感じにイラストを描いてくれます。ニッキーから届く日記は説明も兼ねているので、しっかりと読んでいきましょう

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これは冗談抜きに、Nintendo3DS最大のキラーコンテンツじゃないでしょうか? それぐらい、12月21日から公開された「いつの間に交換日記」が楽しいのです!

というわけで、この「いつの間に交換日記」を紹介していきましょう。これは、Nintendo3DS専用のソフトで、Nintendo e-shopから無料でダウンロードすることができます。

できることは、2つ。日記を書くことと、他の人が書いた日記を読むことです。ただそれだけ? と思うかもしれませんが、これが本当に見せ方がうまくて楽しいのですよ。

まず、日記を開くと最初は白紙の便せんがでてきます。そして左下にはフレンドのMiiが。おもむろにMiiが何かを書くようなアクションを起こすと、それにあわせてスラスラと便せんの上に文章が書かれていくのです。そう、手書きのものを、さらに書き順を見せるというのがすごいのですよ。できあがった日記は、インターネットを通じて3DSのフレンドに送信したり、すれ違い通信にセットしてフレンドとすれ違うと日記が送信されるようにできます。この辺のすらすら感における感動は実際に見ていただかないと伝わりづらいところもあるので、是非こちらのページの動画を見てみてください。

手書きで書いた絵や文字などは、消しゴムを使って消しても書き順なんかを自動的に補正してくれます。なので、失敗を恐れずどんどん書いて、消しゴムで消して、また書いていきましょう。なんとなくわかりやすいような感じに補正してくれますので、イラストの一部を失敗しちゃったり、漢字をちょっとミスしちゃったりしたら、消しゴムで消してまた続きを書けばいいのです。

NintendoDSシリーズにはピクトチャットというソフトがありました。これは、いわゆるチャットで、基本的にはその場にいて電波が違いに届くところのDS同士で「ルーム」に入ります。そして、描画エリアに描いたものが、そのルームにいる人に送信されるので、チャットができるという仕組みだったのですね。

ピクトチャットは手書きだけではなく、キーボードを出して文字を入力することができました。なので、手書きが苦手だと思う人はキーボードをぽちぽちと押して、それでチャットをすることもできたのです。でも、「いつの間に交換日記」は違います。キーボードの入力はできません。手で書いていくしか無いのです。でも、これがいいのです。

普段から絵がうまい友人からの日記は、そりゃあもうさすがとしか言いようがありません。でも、普段絵を描いていない人からのイラストなんかが届くと、それはそれはうれしいものなのです。

「お、この人味がある字を書くな」とか、「うわー、この人こんなに絵がうまいんだ!」とか、「すごい。特徴をうまくとらえているなー」とか、みんなの描いてくれる日記に感嘆することしきり。友達のいままでに見たことが無い面も見えてきます。

日記は「ニッキー」という女の子のMiiが案内をしてくれます。これがまたイラストがうまいし芸達者でとてもかわいいのですよ! 日記は書けば書くほど機能が増えていくので、どんどん書いていきましょう。写真を貼り付けたり(1枚しか貼り付けられないのは残念)、飛び出す3Dペンを使えるようになったり、違う便せんを選べるようになったり、音声メッセージを入れられるようになったりしていきます。それらの説明もニッキーが日記形式で書いてくれるので、必見です。なお、お正月には年賀状日記もニッキーから届いたりしました。今後も季節のイベントごとに届かないかなあ。

友達から送られてきた日記には、感想を書くことができます。これが、いわゆる日記に対する返信のような扱いになるのですね。もちろん返信は、便せんは選べないものの、手書きのメッセージで送ることになります。ただし注意したいのは、感想に対する感想は書けないということ。例えばある日記で友達から「お、ここのところはこうなるんですか?」というメッセージ入りの日記を受け取った場合、そこにさらに感想として書き足したくなりますが、それはできないのです。新しい日記を書くしかありません。おそらくこれは、1つの日記でえんえんとチャットをすることを防ぐためにこういう仕組みになっているんじゃないかと思われます。

ちょっとしたTIPSとしては、3Dペンとノーマルペンでレイヤーが違うという扱いにすると、絵の下書きができるということでしょうか。それぞれ消しゴムツールも独立しているため、まずノーマルペンで下書きをした後に3Dペンで上からなぞり、ノーマル消しゴムでノーマルペンのデータを消すと、さも一発で綺麗な絵が描けたように見せることができます。他にも、全面をペンで黒く塗りつぶした後に消しゴムで消すことで文字を書くと、ちょっと受け取った人は「これ、どうやって描いているの?」と思うような書き順で再生されたりしますよ。

受け取った日記は「お気に入り」に登録することでSDメモリに保存することができます。お気に入りはすぐに呼び出せるので、「この日記ちょくちょく見たいな」と思ったらすぐにお気に入りに登録しちゃいましょう。ちなみに他の媒体でデータが見られないかとちょっとパソコンで中身を見てみたのですが、データ形式がよくわかりませんでした。3DSでないと開けないようです。

要望があるとしたら、やっぱり感想に対しての感想を1回でもいいので書きたかったということと、すれ違い通信での日記は無差別に送れるようにして欲しかったということでしょうか。でも、一気に量が爆発しそうな気もするので難しいところではありますが……

ちなみに任天堂のページにある社長が訊くには開発期間に3年かかったり、びんせんのデザインに苦労した話などが載っています。こちらも必見と言えるでしょう。

思えば、メールと携帯の登場によって、友達と文章を送り合う機会は増えたものの、手書きのメッセージをやりとりするのは本当に久しぶりな気がします。ひょっとしたら、学生時代の授業中に手書きのメモをやりとりするの以来なんじゃないでしょうか?

そんなことを思いつつ、今日も日記を書いてはフレンドに送信し続けるのでした。
(杉村 啓)