にわかに注目を集めてきた中国語ですが、英語のTOEICや英検同様に、いくつかの資格試験があります。最近では企業の社内資格制度として、中国語にも報奨金等を導入するケースが増えていますが、英語のTOEICと比べると、中国語の資格試験は、それぞれに多少の問題を含んでいます。

【日本中国語検定】

 英検にあたります。日本の有識者を中心に開発した日本人向けの検定試験で、簡単な順に準4級〜1級まで6段階あります。中国語を始めたばかりの人には、レベル別に学習がしやすくお勧めですが、上位級になると慣用表現なども増えたり、文学作品あたりを読み込まないと太刀打ちできず、学生さんほど時間のないビジネスマンには3級、あるいは2級までは適当ですが、準1級、1級はかなりハードルが高いと思われます。

【HSK】

 TOEFLEにあたります。中国の国家試験で、全世界の人が対象です。基本的には世界標準としてこれを採用したいところですが、新旧の変更など課題はあります。旧HSKは簡単な順に1級〜11級までわかれていましたが、昨年から変更になった新HSKは1級〜6級の6段階です。

 これが問題で、漢字を使わない欧米人の方に照準を絞ったため、下位の1、2級は、ヒアリングを除いて日本人なら簡単過ぎますし、最上位の6級も難しいは難しいですが、欧米人の漢字の読解力に合わせたために、旧HSKの7、8級レベルの難易度になっているようです。中国語検定3級レベルで、新HSKの5級は可能かと思いますが、6級も含めて本当の実力は、級を持っていることではなく、何点で合格したかを見る必要があります。

【TECC】

 英語のTOEICにあたります。個人的にはこのテストが普及すればいいなと思っていましたが、運営母体の変更等でメジャーにはなりきれていません。ただ、このテストは1000点満点の一斉客観テストなので、初学者が受験しても、わからないことばかりのテストを受けることになり、TOEICの200点と300点を比べても何の意味もないように、ある程度の実力が整ってからチャンレンジするのが効果的です。

【BCT】

 HSKから派生したビジネスマン対応のテストです。中国語検定にもビジネス中検がありますが、いずれも中検3級程度の実力がつけばチャレンジしてもいいですが、まずはジャンルに関係なく語学の基礎を固めるべきです。

 以上のことから、私の考えとしては、中国語を始めたばかりの頃は、中国語検定の準4級⇒4級⇒3級と段階的に学習評価をし、中検の4級あたりから、HSKの4級⇒5級⇒6級を並行して学習評価していくのが現実的です。中検かHSKかと割り切れない複雑さがありますが、報奨の対象、つまりビジネスで活用できるスキルとして資格を認めてあげるのであれば、中検の3級以上、HSKの5級以上が妥当でしょう。(執筆者:小川善久 提供:中国ビジネスヘッドライン)