リヨンが17日、リーグ・アン第8節のリール戦を3―1でモノにして今季3勝目をあげた。残り20分で退場者を出して10人での粘り勝ち。2点差以上で勝ったのは今シーズン初めてだ。

　前節（ナンシー戦）の勝利のあとには「次も勝たなければ意味がない」と慎重に語っていたピュエル監督も「ひしひしと喜びを感じている」（レキップ紙）と話すなど、安堵のようすがうかがえる。

　これで先月末のチャンピオンズリーグ第2節から数えて3連勝。ようやくリヨン本来のペースを取り戻しつつある。

　この勝利がもつ意味の大きさはほかにもある。ひとつは苦手のリールに勝ったことだ。ピュエル監督はリヨンの指揮官に就任して以来、自分の古巣を相手に勝つことができずにいた（2敗2引き分け）。とくに昨シーズンは、第16節に接戦（3―4）を落として、それがしばらく尾を引いたこともあった。

　またエースのリサンドロ・ロペスが今季初の1試合2ゴール、司令塔のヨアン・グルキュフが移籍後初のゴールをあげるなど、“役者”が揃ってきたのも大きい。とくにグルキュフは代表戦と合わせて3試合連続ゴールと調子を上げている。昨シーズン終盤（ボルドー）から調子を崩し、W杯でも力を発揮できなかったグルキュフ。失った自信を回復することが何より重要と言われる中、結果が出ているのは朗報だ。

　リールは今シーズン初黒星となり、3位から6位へと順位を下げた。首位レンヌがスコアレスドローに終わったほか、上位の多くが敗れた第9節。リヨンとともに、マルセイユ、ボルドー、パリ・サンジェルマンといった地力のあるチームが徐々に復調してきており、まだ混戦はつづきそうだ。