オーストラリアに11-3で勝ち、4強入りが決定した台湾代表【写真:Getty Images】

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ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は17日、台湾・台北市の天母球場で日本―キューバ戦が行われ、日本が7-6で勝利。4連勝でベスト4進出を決めた。一方、地元の台湾もオーストラリアに11-3で勝って、4強入りが決定。別会場で行われた試合中には、日本の勝利の瞬間の映像を流すという異例の措置がとられたという。台湾の地元メディアが報じている。

 雨が降りしきる中、屋外の天母球場で行われた日本戦は終盤までもつれる展開。8回に1点を勝ち越した日本だったが、9回に1死満塁の大ピンチを迎えた。そこで抑えの藤平尚真投手が2者連続三振に斬ってとり、無傷の4連勝を飾った。

 その様子は同時間帯に台北ドームで行われていた台湾戦でも流れていた。台湾メディア「中時新聞ネット」は「プレミア12 台日が連動。台湾ドームの大型スクリーンで日本―キューバ戦を中継」との見出しで記事を掲載。本文では「プレミア12の台湾とオーストラリアの試合は9回表で台湾の攻撃だったが、台北ドームでは3万人を超える観衆が『三振!』と大声で叫んでいた。なぜか」と記し、こう続けた。

「台湾も日本も勝てば手を携えて4強進出なのだが、その時間、天母球場でキューバと試合中の日本は、わずか1点差で9回満塁の場面を迎えており、台北ドームの大型スクリーンがその日本とキューバの最後の1球を映し出していたのだ。最後のキューバ人打者が三振に終わると台北ドームには大歓声がとどろいた」

 台湾はその時点で8-2とリードしており、このままいけば4強進出が決定。そうした状況もあったからか「台湾ファンは日本―キューバで日本に問題が起きることだけを恐れていたのだ。9回表には、台湾チームの打者も急いでバッターボックスに入ることはせず、大型スクリーンでキューバ打者の三振を見届けて初めて台北ドームの台湾―オーストラリア戦が続けられた」と台湾代表の選手たちも日本戦の推移を見守っていたという。

 この状況については地元メディア「ラジオ台湾」も報道。「キューバが9回表に2死満塁となった際、台北ドームの大型スクリーンが天母球場の日本とキューバの試合を映し出した。日本が最後の打者を三振に打ち取って7-6で辛勝したのを見て、台北ドームの3万あまりのファンからは喜びの声が沸き上がった。台湾と日本が共にプレミア12で先に進める!うれしい!」と感情を出したような記事を掲載している。

(THE ANSWER編集部)