サンアンドレアス断層とエルクホーン断崖を捉えた航空写真=米カリフォルニア州南部ニュークヤマ/David McNew/Getty Images

ロサンゼルス(CNN)米カリフォルニア州南部で中規模の地震が相次ぎ、専門家が大地震への備えを呼びかけている。

8月中旬にパサデナで発生したマグニチュード(M)4.4の地震は、ロサンゼルスでも揺れを感じた。そのちょうど1カ月後には、マリブ付近を震源とするM4.7の地震があった。

「ここ南カリフォルニアでは全ての丘陵や山の下に活断層があってそうした地形を形成している」と話すのは、米地質調査所(USGS)のケイト・シェラー氏。サンアンドレアス断層は最も有名だが、南カリフォルニアで大地震を引き起こし得る断層はほかにもある。

「M7級の地震がサンガブリエル山脈に沿ったこの地域で発生する可能性は極めて大きい」とUSGSのロバート・デ・グルート氏は解説する。「あの山脈があるのは、シエラマドレ断層という非常に大きな断層の存在も一因だ」

ロサンゼルスを襲った近代史上最悪の地震は、M6.7を観測した1994年のノースリッジ地震だった。米国の大都市圏を襲った直下型地震は30年代以来だった。

この地震では存在すら知られていなかった断層に沿って10〜20秒の激しい揺れが続き、高速道路やオフィスビル、駐車場などが倒壊。数千人の負傷者と数十人の死者を出した。

最近相次いだ中規模の地震に続いて、大地震は来るのか。

「必ず大地震が来るのは間違いない」とカリフォルニア工科大学のアレン・ハスカー氏は断言。「私たちが生きている間に、カリフォルニア州で再び大地震が起きるだろう」と予想した。

10月17日は世界中で防災訓練を呼びかける「シェイクアウト」の日に当たる。「簡単に気が緩んでしまいがちだが、地震はいつ来てもおかしくない」とハスカー氏は話している。