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 恋愛や婚活のツールとして一般化した「マッチングアプリ」。だが、時としてさまざまなトラブルやハプニングに巻き込まれることもある。今回は、大学時代の後輩とたまたまマッチングした男性が巻き込まれてしまった最悪の“出会い”を紹介していく。
◆大学時代の美人後輩と運命のマッチングに興奮

 30歳を過ぎた頃から友人の結婚式が立て続き、「結婚しないといけないな」と焦り始めていたシステムエンジニアの河田康平さん(仮名・32歳)。結婚した友人が「マッチングアプリで出会った」という話を聞き、昨年1月から、利用者の多い2つのマッチングアプリに登録し、活動を始めたそうだ。

 すると開始して数日後に、女性側から「いいね!」が届いていることに気づいた河田さん。お相手は、1歳下でパッチリとした大きな目が印象的なキレイな女性。まさかの逆アプローチに浮足立っていると、あることに気が付いたという。

「トップ画面の写真を見たときはキレイな子だなと浮かれていたのですが、他の写真やプロフィールを見ていると、どこかで会ったことがあるような気がして……。しばらくして、もう一方のアプリからも同じ子から「いいね!」が届いていたんです。

 そこでようやく、大学時代に所属していたゼミの後輩・大山美奈子さん(仮名・31歳)だということに気づきました。当時、合同ゼミで授業を受けたりしたことはあったけどあまり話した記憶もないし、連絡先も知らないので、自分だと気づいていないんだろうと思いました」

◆「先輩に気があったので……」と言われて再会することに

 すぐにアプリのメッセージで、素直に「××大学の××ゼミで1学年上だった河田です。久しぶりだね。俺だと気づかなかった?」と送った河田さん。

 すると、「お久しぶりです! もちろん覚えていますよ。当時から気になっていたので偶然見つけて『いいね!』しちゃいました」と返事が来たそうだ。

「昔から俺のこと気になっていたんだ……」と、さらに舞い上がった河田さんは、美奈子さんと数回メッセージのやり取りをして、まずは食事をすることに。彼女から新大久保にあるカレー屋を提案されて、そこでランチデートをする流れになったという。

 韓流ファンの若い女性たちでごった返す新大久保駅で待ち合わせしていると、清楚な美人が「河田さん! お久しぶりで〜す!」と大声で手を振っていた。それが美奈子さんだった。

 ルックスは当時のままだったが、大学時代の彼女はすごく静かなイメージ。しかし、新大久保駅に待っていた彼女はまるで別人のようにハキハキとしていた性格になっていた。

「10年前の印象と違いすぎることは気になっていましたが、笑顔を絶やさずに話してくれてその場はすごく楽しかったんです。彼女の仕事が“フリーランスの営業”とのことだったので、きっと仕事をするうえでコミュニケーション能力も上がったのだろうと感心していました。これまでの恋愛遍歴や大学時代の話で盛り上がった後は、俺の仕事に関する話題が多かったですね」

◆ブラック労働の愚痴を親身に聞いてくれて……

 ここで違和感に気づいてもおかしくないが、当時の河田さんは、給料も少なく残業も多いシステムエンジニアの仕事にストレスが溜まっていたこともあり、「大変ですねぇ」「残業とかありえないですよ!」と仕事の愚痴を親身に聞いてくれる美奈子さんの言葉に救われたという。

「デートも終わりに近づいたとき、彼女が『私も前の仕事がツラくて辞めてしまったんです。でも、今の仕事を始めてからはストレスがかからないし、稼ぎも数倍になったんです』と言ってきました。彼女の仕事について気になりましたが、それ以上は語らず後日デートする約束だけして、その日は解散になりました。