佐々木朗希(C)日刊ゲンダイ

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 佐々木朗希(22=ロッテ)が新たな球種を習得中だという。

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「チェンジアップですよ」と、ロッテOBがこう続ける。

「今季はストレートを狙い打ちされるケースが多い。それだけに球速を落とした変化球を手の内に入れ、投球にメリハリを付けたいのでしょう。フォークもスライダーも140キロ台だけに、チェンジアップを覚えれば持ち球の球速差はグンと広がる。以前はカーブを覚えようとしたのですが、うまくいかなかったのかもしれません」

 今季から新たに従来のものに加えて、タテのスライダーを投げているが、さらなる球種を身に付けようとしているようなのだ。

 メジャー挑戦に向けて着々と準備を進めているようにみえるが、懸案事項もある。

「気になるのは今回の登板間隔です」と、ア・リーグのスカウトがこういう。

「ロッテは3日間、試合がなかったことでローテーションを組み直したのでしょう。CS争いのかかった対楽天4連戦の初戦に中6日で安定感のあるカイケル(36)を起用したのは理解できるとして、佐々木は翌日でも翌々日でもなく、中8日も空けたこの日の先発だった。チームにとって大事な時期です。エース級は最低でも中6日で回るべきなのに、本人がもっと間隔を空けないとキツいと言い出したのだとすればあまりにも自覚がないし、そうでなければ首脳陣はこの時期に佐々木をアテにしていないことになる。状態が良くないのかもしれません」

 昨8日の佐々木は5回98球を投げて7安打3失点。7奪三振もストレートを狙い打ちされたかと思えば、4与四球と序盤は制球が定まらないなどピリッとしなかった。

 なにより中8日にもかかわらず、98球で降板しなければならない虚弱体質は相も変わらず。メジャースカウトが、その登板間隔にクビを傾げるのももっともか。

「調子は悪かったですね。まっすぐを操れなかったと思います」

 試合後の吉井監督が佐々木についてこう話せば、本人は「リードを守り切れずに降板してしまうことになって申し訳なく思っています。チームが勝って良かったけど、反省しなきゃダメ」と言った。

  ◇  ◇  ◇

 佐々木は大きな故障をする以前にブレーキを踏む、いわゆる「危機管理」に長けた選手でもある。しかし、「投げては休む」という「自分本位スタイル」は果たしてメジャー球団や現地のファンから受け入れられるのか。大きな支持を集める大谷との根本的な違いとは、いったい何か。

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