【セントウルS／データ攻略】想定6人気以下の穴馬に「2.1.1.2」 バキバキ仕上げ＆厩舎力で“アタマ買い”も視野に
今週は中京競馬場でセントウルS（芝1200m）が行われる。昨年のスプリンターズS覇者ママコチャや重賞連勝中のピューロマジックなど、各世代の上位馬が集結する楽しみな一戦だ。
ここでは、過去10年から中京開催の2020～22年を参照。ダノンスコーピオンとアサカラキングにフォーカスしたデータを取り上げる。
復活を期するダノンスコーピオンに【2.1.1.2】
3歳春のNHKマイルCを制したダノンスコーピオン。マイル路線の中心馬に躍り出るかと思いきや、そこから長らく不振が続いてしまっている。すでにピークアウトなのでは……そんな声を一蹴するデータがこちら。
・前走芝1600mから臨む関西馬【2.1.1.2】
この項目に当てはまった6頭中4頭が馬券内を確保。中京開催のセントウルSにおいて、前走マイルから臨む関西馬の信頼度は極めて高いとの数字が出現した。
安田隆行厩舎の定年に伴い福永厩舎に移ったあと、調教の動きは格段に上昇。中間のウッドでは6F79秒6の自己ベストをマークしている。中京芝1200m重賞で穴をあけまくりのロードカナロア産駒であることに加えて、関東リーディングを独走する戸崎圭太が3戦連続で手綱を握る点も不気味。GI馬による復活Vのシナリオを期待したくなるシチュエーションだ。
■アサカラキングに【0.0.0.11】の壁出現
GI馬復活に期待がかかる一方で、“消しデータ”に該当するのがアサカラキングだ。条件戦をトントン拍子で勝ち上がると、重賞・オープン特別でも好走。1番人気の支持を裏切る形となった前走からのリベンジ走に注目が集まるなか、自身の血統がマイナスデータとして浮上した。
・キズナ産駒の中京芝1200m重賞成績【0.0.0.11】
このなかにはソングラインやビアンフェ、ダディーズビビッドといった3番人気以内に推されていた馬の名前も。キズナ産駒にとって中京芝1200mは鬼門と言える舞台となってしまっているのだ。
芝1400mでのパフォーマンスを見るより、純然たるスプリンターとは言い難いアサカラキング。得意距離のスワンSや暮れの阪神カップがもっとも狙いやすい条件と考えたとき、評価を上げるタイミングはもう少し先なのかもしれない。思い切って“消し”の選択肢も考えたいところだ。
著者プロフィール
田原基成（たはらもとなり）●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
