マクドナルドで使われている紙製ストロー(左側写真・Alamy/アフロ)

《日本マクドナルド、せっかく開発したトイレットペーパーの芯みたいな味がする紙ストローを2年で諦める》

《みんながマックの紙ストローにアレコレ言うから、遂にストロー自体を止めちゃったじゃん》

 7月13日ごろから、Xで大手飲食チェーン・マクドナルドが紙製ストローを廃止したと噂になっていた。

 2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」を受け、日本マクドナルドも「脱プラスチック化」を目指し、紙製ストローや木製スプーンなどを全国の店舗で、2022年10月から順次提供してきた。

 しかし、導入当初から、Xなどではこの紙製ストローに対して《飲み物が不味く感じる》《トイレットペーパーの芯みたい》と、不評の声が上がっていた。

 Xに投稿された、マクドナルドで配布されていたと思しき、チラシにはこのような文言が記されている。

《コールドドリンクは、「ストローなしで飲めるフタ」でのご提供となりますのでストローは付属いたしません》

 フタのイラストには「100%リサイクルペット素材」と、目立つように書き添えられていた。

 不評の多さから、2年足らずで「紙ストロー」を廃止したのか。真偽を確かめるべく、日本マクドナルドに確認した。

 まず、同社広報担当者は「紙製ストローは今も使っており、廃止していません」と回答した。そして、こう続ける。

「SNS上で誤認されていることは把握しております。紙製ストローはコールドドリンクを提供する際に、お渡ししておりますし、以前と変わりません。

 7月3日から導入したのは、埼玉県の一部の店舗でございまして、この導入は “テスト” という位置づけで、まさに今、実施している状況です。

 他店舗では、紙製ストローは導入当時と同じものを使用しております。改良などはしておりません」

 今後、全国的に紙製ストローを廃止し、テスト導入中のフタに変更するのかを尋ねると「フタをテストしている状況です」と答えるだけだった。

 マクドナルドでは、子供向けのストローとマックシェイクなどの一部商品用ストローはプラスチック製を使用。ほかのドリンクについても、店舗で希望する客には、プラスチック製ストローを提供している。

「一部店舗のストローなしで飲めるフタについて『プラスチック製なのか』と言われている方もいらっしゃいますが、私どもはプラスチックをやめるとは言っておりません。

 プラスチック製でも、リサイクルされた素材や植物由来の素材のものをテストしている状況です」(同前)

 世界的企業はその姿勢を崩していなかった。