中南米債券のポートフォリオ組み入れは「必須」=UBS幹部

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Mehnaz Yasmin

[18日 ロイター] - UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのアレホ・チェルウォンコ米州新興市場担当・最高投資責任者は17日の「ロイター・グローバル・マーケット・フォーラム」で、「中南米を見過ごすのは間違いだ」と述べ、アルゼンチンのドル建てソブリン債と中南米の社債を投資すべき資産に挙げた。

同氏は「戦略的に見て、中南米資産をポートフォリオに組み込むのは必須だ。何と言っても株式、一部の債券、多くの通貨にわたって現在バリュエーションが低落している」と語った。

中南米市場は今年、大きな政策転換に揺さぶられて売りを浴び、結果として買いに入るのに魅力的な水準になっている。

またアルゼンチンのソブリン債は、リバタリアン(自由至上主義者)のミレイ大統領による改革と財政引き締めへの期待から大幅上昇した。

チェルウォンコ氏は、アルゼンチンは財政再建と改革の進展に加え、外貨準備を再構築しているため債務再編を避けられると予想。同国のドル建てソブリン債にはまだ「投資機会」が残っているとの見方を示した。

アルゼンチンが経済の構造的不均衡に取り組んでいることについては、「短期的な痛みと引き換えに長期的な成果を得る」ものだ、との認識が広がっていると説明した。

中南米の社債市場については、大企業が潤沢なバランスシートを抱え、社債の年限構成が良好で、レバレッジと資金調達リスクが低い上、各国ごとに景気サイクルが多様であるため幅広い投資チャンスがあるとの見方を示した。

特にメキシコは、米国との近さ、自由貿易協定のネットワーク、若い労働人口など数々の追い風が吹いているとし、「ペソとメキシコの金利を注視している」と述べた。