天皇賞(春)に出走予定のサリエラ(撮影:下野雄規)

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 京都は3コーナーに高低差約4mの坂があり、これをどう乗り越えるかが好走のカギを握る。2度通過することになる3200mならなおさらだ。トリッキーなコースであるから、馬の適性はさることながら、乗り役のリードに依る面も大きいはず。つまり、騎手の京都実績を重視して予想するのも一つの手だろう。

1.前走4角位置に注目

 京都開催だった直近の10回で、前走の4角で1番手だった馬は[1-2-0-10]とあまり活躍しておらず、勝ち切ったのはキタサンブラックのみ。また、4角7番手以下だった馬も[0-3-2-55]で複勝率8.3%しかない。好位から中団までに控える競馬をしてきた馬を狙うのが良さそう。ベストは2番手だ。

2.種牡馬系統別の傾向

 京都開催だった直近の10回で、勝ち切った10頭はすべて父系がいわゆるサンデーサイレンス系の馬で、2着も9頭がサンデーサイレンス系だった。対して、キングカメハメハが代表的ないわゆるミスタープロスペクター系の馬は、26頭出走するも、馬券圏内に入ったのは1頭もいない。この中には20年3番人気の菊花賞馬キセキ(父ルーラーシップ)や20年2番人気のユーキャンスマイルも含まれている。また、昨年は1番人気のドゥラメンテ産駒タイトルホルダーが4角で競走中止だった。

3.騎手の成績

 2002~2023年のうち京都で行われた20回に関して騎手別の成績を見てみると、5回以上騎乗した現役騎手で複勝率上位は、上からC.ルメール騎手、武豊騎手、松岡正海騎手、北村友一騎手、横山典弘騎手。今回騎乗予定なのは武豊騎手、横山典弘騎手の2名だ。

 サリエラは前走のダイヤモンドSで勝ち馬テーオーロイヤルとタイム差なしの2着。ディープインパクト産駒でサンデーサイレンス系、鞍上には武豊騎手、前走の位置取りも好位からと、好走条件が揃っている。ここは71年ぶりの牝馬優勝も十分。