前哨戦の雲取賞を制したブルーサン(撮影:高橋正和)

写真拡大

 今年からダート路線が大きく変わった。昨年までは3歳春に出走可能なダートグレード競走が兵庫チャンピオンシップ、ユニコーンS、ジャパンダートダービーの3競走しかなかったが、中央競馬・地方競馬の枠組みを越えた“真の3歳ダート王”を決定する目的で「ダート三冠」が創設。これまで南関東ローカル重賞として実施されていた羽田盃、東京ダービーをJpnIに格上げし、ジャパンダートダービーから改称したジャパンダートクラシックと合わせて、春2冠・秋1冠となる新たな競走体系が作られた。

 合わせて前哨戦も整備されている。羽田盃へのステップとしてブルーバードC、雲取賞、京浜盃。ジャパンダートクラシックへは、不来方賞がそれぞれダートグレード競走に格上げとなった。また、ユニコーンSの上位馬は東京ダービー、レパードSの上位馬はジャパンダートクラシックに優先出走できるようになり、中央・地方のレースを上手く織り交ぜながら、路線整備されている。

 なお、園田1870mで行われていた兵庫チャンピオンシップは、1400mに距離を短縮。こちらは3歳ダート短距離王者決定戦として、新たにスタートを切る。

 三冠競走は賞金も大幅に増額されており、快挙達成ならいくら獲得できるのか気になるところ。羽田盃が5000万、東京ダービーが1億円、ジャパンダートクラシックが7000万なので、1着賞金だけで2億2000万円。さらに三冠達成なら8000万円のボーナスが贈られることになっており、合計で3億円となる。

 初年度は全日本2歳優駿を圧勝したフォーエバーヤングが海外遠征を選択。No.2的な存在だったイーグルノワールは兵庫CSへ。京浜盃を7馬身差で制したサントノーレは故障で戦線離脱しており、三冠路線は混沌としている状況。24日(水)の羽田盃で快挙に名乗りを挙げる馬は現れるか。8頭の中からスター候補が誕生することを願いたい。

【3歳ダート三冠路線】
ブルーバードC(1月17日、JpnIII・船橋1800m)

雲取賞(2月14日、JpnIII・大井1800m)
京浜盃(3月20日、JpnII・大井1700m)

☆羽田盃(4月24日、JpnI・大井1800m)☆
ユニコーンS(4月27日、GIII・京都1900m)

☆東京ダービー(6月5日、JpnI・大井2000m)☆

レパードS(8月4日、GIII・新潟1800m)
不来方賞(9月3日、JpnII・盛岡2000m)

☆ジャパンダートクラシック(10月2日、JpnI・大井2000m)☆

※ダートグレード競走のみ記載。そのほか一部のローカル重賞が前哨戦に指定されている。