一昨年の日本ダービーを制したドウデュースと武豊騎手(撮影:下野雄規)

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 4月24日は1932年に第1回日本ダービーが行われた日だ。そこで今回は記録目線で「競馬の祭典」を振り返りたい。

 まずは最多勝記録から。ジョッキーはもちろん武豊騎手で05年のディープインパクト、13年のキズナで父仔制覇を達成するなど、6勝を挙げている。今となっては驚きだが、デビュー当初はなかなか勝てず、「武豊はダービーを勝てない」と言われたほど。しかし、20代最後の挑戦となった98年にスペシャルウィークで制すと、そこからは面白いように勝利を重ねている。トレーナーは尾形藤吉調教師の8勝。初勝利は42歳だった34年のフレーモア、最後の勝利は85歳だった77年のラッキールーラだった。現在は70歳定年制が導入されているので抜くことは難しく、不滅の大記録といえるだろう。

 種牡馬はディープインパクトが7勝。ワグネリアンを除く6頭が種牡馬となっているので、史上初の父仔3代制覇が達成される可能性は高い。馬主別では(株)金子真人ホールディングス(金子真人氏名義を含む)と(有)サンデーレーシングが4勝で並んでいる。金子氏の4勝という数字はなかなか塗り替えられるものではない。

 続いて配当をチェックしよう。単勝の最高配当は19年のロジャーバローズの9310円。最低配当は05年のディープインパクトの110円。父仔で最高と最低の記録を持っている。馬連は07年(ウオッカ-アサクサキングス)の5万4470円。3連複と3連単はともに18年(ワグネリアン-エポカドーロ-コズミックフォース)で、それぞれ52万1600円、285万6300円となっている。

 最後に勝ち時計の変遷を見てみよう。最速は22年のドウデュースで2分21秒9。トップ14までは04年以降にマークされたものだ。それ以前の最速は90年のアイネスフウジン、99年のアドマイヤベガの2分25秒3だから、ここ数年で驚くほど高速化している。ドウデュースのレコードが塗り替えられる日も遠くないはずで、いずれは2分20秒台も出ることだろう。

 記録をキーワードに日本ダービーを見てきたが、今年のレースもまもなく。記録にも、そして人々の記憶にも残る一戦となることを願いたい。