武豊騎手がキタサンブラック以来の春の盾奪取へ 良血牝馬と9勝目狙う
「平成の盾男」武豊騎手がサリエラ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)で天皇賞(春)(4歳上・GI・芝3200m)の7年ぶり9勝目を狙う。
武豊騎手はこれまで天皇賞(春)に29回騎乗している。初参戦の89年にイナリワンで初制覇を果たすと、90年のスーパークリーク、91年と92年のメジロマックイーンと4連覇。「平成の盾男」の異名をとった。さらには99年のスペシャルウィーク、05年のディープインパクト、16年と17年のキタサンブラックで4勝を加えて、歴代最多となる通算8勝を挙げている。
今年はサリエラとの初コンビで挑む。半兄のサリオスが19年の朝日杯FS、全姉のサラキアが20年の府中牝馬Sを制している血統馬。ここまで重賞は未勝利ながら、22年のローズSが2着、昨年の目黒記念が3着。そして前走のダイヤモンドSでも初の長距離に対応して、テーオーロイヤルからクビ差の2着に食い下がった。ここは一気に相手強化となるが、53年のレダ以来、71年ぶりとなる牝馬の天皇賞(春)制覇も決して夢ではない。
今年で30回目の参戦となる武豊騎手だが、牝馬に限ると05年のアドマイヤグルーヴ(11着)以来で2回目。また、テン乗りの馬で勝てば、89年のイナリワン以来で34年ぶり2回目となる。令和初の盾制覇となるか、その手綱捌きに注目したい。