NVIDIAが、GeForce RTX 4070 Ti SUPERが発売された2024年1月24日に、SDR(標準ダイナミックレンジ)の映像をHDR(ハイダイナミックレンジ)映像に変換する機能「RTX Video HDR」がGeForce RTXシリーズで使えるようになるドライバーアップデートをリリースしました

High Can See Clearly Now: AI-Powered NVIDIA RTX Video HDR Transforms Standard Video Into Stunning High Dynamic Range | NVIDIA Blog

https://blogs.nvidia.com/blog/rtx-video-hdr-remix-studio-driver/

Nvidia adds AI-powered SDR to HDR video enhancement to its latest drivers - RTX Video HDR now available for all RTX owners | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/pc-components/gpu-drivers/nvidia-adds-ai-powered-sdr-to-hdr-video-enhancement-to-its-latest-drivers-rtx-video-hdr-now-available-for-all-rtx-owners

RTX Video HDRが使えるようになるのは、GeForce Game Readyドライバーのバージョン551.23以降とNVIDIA Studioドライバーのバージョン551.23以降。このRTX Video HDRを使うことで、SDRの映像をHDRに変換することが可能になります。

RTX Video HDRの効果がどんなものなのかは以下のムービーを見るとわかります。

Introducing RTX Video HDR: AI-Upscale Video to HDR Quality - YouTube

SDRでのゲームプレイ(左)をRTX Video HDRでHDR化したものが右の画面。HDR化することでSDRよりも広い明暗表現が可能になります。実際に見比べると、HDR化した映像は暗いトンネル内と明るい場所の対比がよりハッキリしています。



以下の場合だと、空を覆う雲とその隙間から漏れる太陽の光を見比べるとその表現力に大きな違いがあることがわかります。



以下はRTXシリーズのTensorコアで映像をアップコンバートする「RTX Video Super Resolution」で、1080pで撮影した映像を4K解像度に変換したもの。



RTX Video HDRにRTX Video Super Resolutionを組み合わせることで、より高画質かつ高ダイナミックレンジの映像を楽しむことができます。ただし、RTXグラフィックボードにHDR10対応のモニターまたはテレビを接続する必要があります。



NVIDIAによると、RTX Video HDRを有効化する手順は以下の通り。なお、RTX Video HDRやRTX Video Super Resolutionは、Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、Chromiumベースのブラウザーでも動作するそうです。

1:バージョン551.23以降のNVIDIA Studio ドライバーをダウンロードしてインストールする。

2:「システム」から「ディスプレイ」を選択し、「HDR」に移動して、WindowsでHDRが有効になっていることを確認する。

3:NVIDIAコントロール パネルを開き、「ビデオ画像設定の調整」から「RTX ビデオ拡張」に移動し、HDRを有効にする。