仏パリのグレバンろう人形館に展示されている俳優ジェラール・ドパルデュー氏のろう人形(2021年5月12日撮影、資料写真)。(c)Thomas SAMSON / AFP

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【AFP=時事】フランス・パリのグレバン(Grevin)ろう人形館は18日、著名俳優ジェラール・ドパルデュー(Gerard Depardieu)氏(74)のろう人形を撤去した。同氏が性的暴行で告発されたことを受けた措置としている。

 グレバンは、撤去については、ドパルデュー氏のろう人形の前を通った利用者の否定的な反応や、ソーシャルメディアの意見を考慮したと説明している。ろう人形は、1981年から展示されていた。

 ドパルデュー氏はフランス映画界の象徴的俳優で、これまでに200作品以上に出演。2020年には性的暴行の容疑で起訴されたほか、女性十数人が性的嫌がらせや性的暴行の被害を訴えている。

 今月放映されたテレビ番組でドパルデュー氏が性差別的な発言をしているのが流され、疑惑が再び注目されて、フランス映画界での性差別主義をめぐる議論も再燃している。

 リマ・アブドゥルマラク(Rima Abdul Malak)文化相は先週、ドパルデュー氏の行為はフランスの恥だとして、同氏に授与した同国の最高勲章、レジオン・ドヌール(Legion of Honour)を剥奪する可能性を示した。

【翻訳編集】AFPBB News

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