KRY山口放送

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 使用済み核燃料の中間貯蔵施設についての説明を上関町の周辺1市3町に対して行ってきた中国電力は30日、予定していた説明を終えました。

 「住民から不安の声が上がっている」と市長、町長から苦言が相次ぐ中、30日、説明が行われた田布施町の東町長も計画に対して強い疑問を投げかけました。

(田布施町 東浩二町長)
「(説明まで)普通遅いと思いますよね」「その間少しあいたというのは残念だと思いますその間に色んな不安や懸念があがってしまいましたので」

 最終日となった中国電力による周辺市町への説明。

 中国電力の大瀬戸聡常務らは田布施町の東浩二町長の元を訪れました。

 これまでと同様、面会は非公開に…。他の市、町にくらべ20分長い、およそ1時間面会が行われました。

交わされた会話とは?

(田布施町 東浩二町長)
「この話自体が住民が納得できるものがない、だから丁寧な説明が必要ですねと伝えた」「全国見ても、ほとんど原子力発電所の構内に貯蔵施設は作られている」「なぜそれを島根原発構内に作られないのかなということが多くの町民の方の疑問がありましたので、それに対するお話は色々頂きましたが理解できる答えではございませんでした」

 この面会は今月7日に村岡知事から計画について周辺自治体に説明をするよう求められたことなどを受け、行われたもの。

 説明を受けたそれぞれの市長、町長は…

(柳井市・井原市長)
「中国電力さん以外の電力会社のものがこちらにというところについては 根強い不信感というのがあるといったところはお伝えしました」

(平生町・浅本町長)
「近くにあると言うことなので風評被害もおこるだろうということも考えられているのでは無いかと思っています」

(周防大島町・藤本町長)
「町民の皆さんの中では不安に思っておられるという声をいただきます」

(田布施町・東町長)
「安全性とかいうものがまずないとお答えはできないと思いましたしそれ以外を含めましてても私が考える限りはメリットは考えられない」

 全ての首長が住民が抱いている「不安」そして「不信」を中国電力にぶつけました。

(中国電力 大瀬戸常務)
「説明の時期がこういう時期少し遅かったなということで反省しておりまして、周辺市町の住民の皆さんが上関町のことも我が町のこととして捉えておられるとしっかりとお聞きしましたので当社としてもそういった思いでこれからしっかりと柳井広域の住民の皆様にもご説明、情報提供を丁寧にやらせていただきたい」

 各市町は住民への説明も要請していて中国電力は今後、方法や時期を検討していきたいとしています。