米軍オスプレイ墜落事故 岩国市長「市として適切に対応」知事「大変遺憾」
29日、岩国基地を離陸したアメリカ空軍のオスプレイが鹿児島県沖で墜落した事故で、乗組員8人のうちこれまでに1人の死亡が確認されています。
日本政府はアメリカ軍に対し安全が確認されるまでオスプレイの飛行を停止するよう求めたほか村岡知事や岩国市の福田市長も事故に懸念を示しました。
29日午後2時47分ごろ、アメリカ軍岩国基地から沖縄の嘉手納基地に向かっていたアメリカ空軍のオスプレイ1機が鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。
日本国内でのオスプレイの死亡事故はこれが初めてです。
アメリカ国防総省は「定期的な訓練任務を行っていたところ航空機事故に巻き込まれた」などと発表しています。
松野官房長官は会見で「地域の皆さんに大きな不安を与えるものであり、誠に遺憾だ」とする一方、次のように述べました。
(松野官房長官)
「在日米軍に対し、国内に配備されたオスプレイについて、遭難救助活動を除き、安全が確認されてから飛行を行うよう要請した」
政府がアメリカ軍にオスプレイの飛行停止を求めたことに対し、村岡知事は「しっかりとアメリカ側で受け止めて対応してほしい」と話しました。
(村岡知事)
「安心・安全に大きく関わる事故が起きたことについては大変遺憾に思う。航空機の安全確保はとても重要であり、オスプレイはこれまで様々な事故等もあったことを踏まえ、こうした事故がないように再発防止を講じてほしい」
また岩国基地を抱える岩国市の福田市長は「市民に不安などが生じたと思う」などと述べました。
(岩国市 福田良彦市長)
「(飛行停止要請)は速やかな対応であったと思う。今回の事故を受け、少なからず市民の中にも不安等が生じたと思う。推移を見守り、市として適切に対応して参りたい」
岩国基地にオスプレイは配備されていませんが、横田基地や普天間基地、嘉手納基地などを往来する際の経由地としてたびたび飛来しています。
また陸上自衛隊のオスプレイも2020年以降、これまでに14機が岩国基地で陸揚げされ試験飛行などを行っています。
松野官房長官は陸上自衛隊のオスプレイについても、事故の状況が明らかになるまでの当面の間、飛行を見合わせると述べています。